「親には感謝すべき」

 

人生のあちこちで耳にする言葉かもしれません。

 

特に子どもを育て始めると、「あー、親も大変だったのかも」と親の立場になって考えることができ、感謝できる面も増えていくかもしれません。

 

しかし時折、「いつまでも変わらない親がうんざり」などのネガティブな想いも湧いてくることはないでしょうか。

そんな時「いやいや、親には感謝すべきなのに!」と心の中で打ち消して感謝しようとすることも、よくありがちだと思います。

 

実は「親には感謝すべき」という考えにはリスクが伴います

 

そして「感謝すべき」ではなく、自然と感謝が湧き出る状態になると、人生が変わっていきます。

 

そんな親への感謝を掘り下げてお伝えしたいと思います。

 

どうして「親には感謝すべき」なのか

 

ではどうして「親には感謝すべき」なのでしょうか。

 

それは大変な想いをして産み育ててくれたから、という回答が一般的だと思います。

 

お釈迦さまは「父母の恩の重きこと、天の極まりなきが如し」と教えられています。

空の奥行きに限りがないように、両親には限りのない恩がある、ということだそうです。

 

恩に報いるために、感謝して親孝行するべき、なのでしょうか。

いずれ自分も親になり、感謝されて親孝行されるための保険なのでしょうか。

 

しかし、勝手に産んで、勝手に育てた、という反対意見もあるでしょう。

別に産んでくれと、頼んだわけではないと。

 

「親には感謝すべき」という裏には「親に感謝することが正しい」という価値判断が隠れているように思います。

ある意見が絶対で、正しいとしてそれを人に強要しようとすると、反発は必ず起きます。

 

究極を言えば、何が正しくて何が間違っているか、なんて、誰にもわからないわけです。

 

「感謝する」と「感謝の想い」の違い

 

それではそもそも、感謝って一体何なのでしょうか。

感謝しなきゃと思って、できることなのでしょうか。

 

私は感謝とは、自然に湧き出る想い、だと思ってます。

〇〇してくれたから感謝する、ではなく、例えば子どもの寝顔を見たときに、「あー、生まれてきてくれてありがとう」と自然と湧き出る感覚のようなものが、感謝の想いなのではないでしょうか。

 

感謝の想いがない状態で、無理やり感謝しようとしても難しいでしょう。

「親には感謝しています」と口では言っていても、子どもの寝顔を見ているときの柔らかさはなく、どこか固く不自然さがある人のよう。

 

本当は好きじゃないのに、「好きになるべき」と言って、好きになろうとしても難しいのと似ているかもしれません。

好き、という想いも、自然に湧き出るもの。

「好きになるべき」と言って、好きになろうとしても、好きになれない部分ばかり目についてしまうかもしれません。

 

同じように、親に感謝できない部分があるのに、「親には感謝すべき」として頑張って感謝しようとしていると、感謝できない部分が潜在意識下で膨らんできます。

 

これにはリスクがあり、「親には感謝してます」とピシっと表面的には固めていると、無視している感謝できない部分・つまり親に対してのネガティブな想いが心の奥底で大きくなっていき、人生のあちこちで足をひっぱるようになります。

 

親に対する感謝できない部分とは

 

子育てをしていると特に、「自分の親もこんな大変な想いをして自分を育ててくれたんだなぁ」と感謝の想いが湧きやすいかもしれません。

でも、時折、(いや、しょっちゅう?)、親に対し文句を言いたくなったりがっかりしたり、イライラを感じたりなど、ネガティブな想いが大きくなり、感謝の想いはどこへやら、という時もあるかもしれません。

 

もし、あなたが心から幸せと言えるような人生を送っていなければ、それはごくごく普通のことです、安心してください。

むしろ、心から幸せと言えるような人生を送っていないのに、親へ感謝できない部分を認識していない方が危ういかもしれません。

(どう危ういのかに興味がある方は個別にお問合せくださいね)

 

頭では感謝しなきゃ、と思っているのに感謝できない部分には、育てられた過程においてついたトラウマ~心の傷・満たされなかった想い~のうち、特にインナーチャイルドが深く関わっています。

 

小さいころのあなたは、今のあなたほど客観的にものごとが見れなかったはず。

今のように、その当時の親の状況などを理解することはできなかったでしょう。

小さいあなたには、こうして欲しい・こうあって欲しいという親に対する期待が無意識にあります。

そして親があなたの期待に応えてくれなかったときには、期待がある分の落差で、ネガティブな想いが出てきます。

 

そのネガティブな想いが大きければ大きいほど、小さいあなたには受け止めきれなくなり、インナーチャイルドとなって心の奥深くに残ります。

 

例えばあなたが小さいころ、あなたの母親に一方的に父親の愚痴ばかり聞かされていたとします。

本当はもっと楽しい話がしたい、とか、もっとじっくり自分の話を聞いてもらいたいという期待があったとすると、愚痴を言われるたびに悲しくなったりイライラしたりします。

悲しい気持ちやイライラした気持ちを表に出すと、母親に「お母さんの辛い想いをわかってくれないなんてがっかり」なんて言われたり、言われなくてもため息をつかれたりなどがっかりしたような態度をされたら、どんどん悲しい気持ちやイライラした気持ちを抑えるようになり、それがインナーチャイルドとなります。

すると、大人になっても、母親から愚痴を聞かされる度に、頭では(お母さんは夫婦関係で大変な想いをしてるんだから聞いてあげるのが親孝行!)と考えるのだけれど、心では何とも言えないネガティブな気持ちになったりするのです。

 

実は上記のようなインナーチャイルドは母親との関係に対してだけでなく、本音を言えない、人の顔色を伺う、情緒不安定、など人間関係の色々なところで悪影響を与えます。

愚痴っぽい人を周りに引き寄せたり、なんてこともあるんですよ。

インナーチャイルドは心から幸せと感じる人生からあなたを遠ざけるような働きをします。

 

インナーチャイルドを癒すとどうなるのか

そういった親に対してのインナーチャイルドを癒していくと、親を子ども目線ではなく、一人の人間として立体的に見れるようになってきます。

インナーチャイルドを癒す過程で自分が親に抱いていた期待や心の傷が見えやすくなるので、同じように親にも親の親への期待や心の傷がありインナーチャイルドもあるんだな、と深く理解できるようになっていきます。

頭で(あのときは親も大変だったので、ああいう対応になって仕方なかった)と考えるのではなく、頭でも心でも感覚でもそう実感するようなイメージです。

 

すると、(親も完全な人間ではなかった、親にも問題があった、それでも親なりに自分のことを想って色々やってくれようとした、ありがとう)、と自然と感謝が湧いてくるようになります。

感謝しようとしての感謝するのではなく、自然と感謝している状態になるのです。

 

どうやってインナーチャイルドを癒すのか

 

インナーチャイルドを癒す切り口は色々あります。

 

こちらの記事は子育ての切り口からインナーチャイルドの癒し方を書いてます。

 

今回の切り口は親子関係ということで、親に対して感謝できないような状況が起こった時、「子どもの頃の自分は、本当は親にどうして欲しかったのか」をまず認識してみましょう。

 

例えば、愚痴を言う母親を見て、「やっぱりお母さんって変わりっこない・・・」というようながっかりした想いやイライラした想いなどが出てきたとき、(ではお母さんにどうあって欲しいのか、子どもの頃の自分はどうあって欲しかったのか)と問いかけてみてください。

そして、(愚痴を言うのではなく、私の話を聞いてくれるお母さんであってほしかった!)と出てきたら、まずそういう想いを抱いていた自分をフラットに受け止めましょう。

次に、(愚痴を言うのではなく、私の話を聞いてくれるお母さんであってほしかった!)という想いとその時の自分の感情や感覚を感じ直します。

幼いころの消化しきれなかった想いを、改めて感じ直すことにより、消化しきるイメージです。

完全に消化できると、親が愚痴を言っているのを見ても、ネガティブな反応は湧いてこなくなります。

 

もう一歩進むと、ネガティブな反応が湧かなくなることにより、親を客観的に観察できるようになり、愚痴を言わざるを得なくなる背景など、愚痴を言う母親への理解が深まっていきます。

 

自然と湧き出る親への感謝は人生を変える

自然と湧き出る親への感謝は人生を変えると題名に書きましたが、実はこれ、自然と親への感謝が湧き出る状態になると、人生は勝手に変化していく、という意味なのです。

 

自然と親への感謝が湧き出る状態とは、かなりのインナーチャイルドが根本的に癒され、人生に悪影響を与えなくなった状態です。

つまり以下のような精神的に安定した状態に近づいていきます。

 

・言動があまり感情に左右されない。
・自分の好きなこと嫌いなことを正確に認識している。
・自分の感情の流れを正確に感じられる。
・思い悩むことがほとんどない。
・人をコントロールしようとしない。
・人や物に依存しない。
・自分の将来は無条件に明るいと思える。
・人の好意を心の底からありがたいと思える。
・執着心・嫉妬心がほとんどない。
・必要であれば、常に冷静でいることができる。

一悟術ホームページより抜粋

 

また人は鏡と言います。

親に感謝できない部分・親へのネガティブな想いは、自分に感謝できない部分・自分へのネガティブな想いの投影だったりするのです。

つまり、自然と親への感謝が湧き出る状態は、自分への感謝が湧き出る状態とも言えるでしょう。

そして親への感謝は自分のルーツへの感謝とも言え、自分自身を肯定することにもつながります。

 

精神的に安定し、自分自身に対し感謝し、自分を肯定している人の人生が、ポジティブに変化していくのは当然ではないでしょうか。

 

まとめ

 

「親には感謝すべき」として、キッチリ感謝していく人生もいいかもしれません。

 

でも、感謝したくてもできない部分があるなら、それを素直に認めて、親へのネガティブな想いや期待に気づいていき、それらを取り扱うことで結果的に親への感謝が湧き出る状態になる道もあります。

 

ちなみに私は・・・、まだ自然と親への感謝が湧き出る状態ではないかなぁ。

それでも、そこへ向かっていく過程で、人生において色々なポジティブな変化が起きています。

親子関係やトラウマ(インナーチャイルド)の分野は、癒せば癒すほど、見つめれば見つめるほど、自分が根本から変わっていくのが感じられて面白いですよ!

 

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いつでもお待ちしてます。

 

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