
子どものためにできるだけのことをしてあげたい。
ほとんどの子育て中の方は、そう感じるのではないでしょうか。
でも・・・
私がしてしまったことが子どもの心を傷つけ、子どもの幸せの足をひっぱっているのではないか。
このままの私だと、子どもが不幸になってしまいそうな気がする。
同時に、上記のように思う人も多くいると思います。
だから子どものためにも変わりたい!
でも、思うように変われない。
いつの間にかいつもの自分に戻ってる。
なんで?
やっぱり私って親としてダメなんだ。
変われるまで頑張れない自分はダメなんだ。
そんなループを繰り返しているなら、あなたはインナーチャイルドの影響をかなり受けています。
インナーチャイルドの仕組みを知り、そんなループから自由になる一歩を踏み出しましょう。
この記事の目次
繰り返してしまっていることはありませんか?
子どもと過ごす中で、変えようと思っても変えられない、繰り返してしまっていることはありませんか。
感情的になる自分が嫌。
子どもも私の感情に反応して感情的になり、事態は悪化するばかり。
感情的になるのはやめよう!と決意しても、またつい感情的になってしまう自分がいる。
いちいち細かいこと言いたくないし、子どもも嫌な顔をしている。
子どもは信頼して自由にさせた方がいいと思って、いちいち口を出さないと決意する。
でも、また気づくと口うるさくいってしまっている自分がいる。
子どもをかわいくないと思ってしまう時がある。
親なんだから、いつだって子どもを愛さないといけない、愛さないと子どもがひねくれてしまうに違いない。
子どもに優しくしよう!、そう決意してもまたいつの間にか(ほんとにかわいくない)と思ってしまっている。
あなたの嫌だけど繰り返してしまうことはなんでしょう?
努力しても変わらない部分はありませんか
子どものためにも(こんな私じゃよくない、変わりたい!)
そう願って努力したことは数えきれないくらいあるかもしれません。
感情的になりたくないのだったら、イライラしても(イライラするのはやめよう。)(もっと楽しいことを考えよう。)(深呼吸しよう。)などと自分をなだめようとしてきたかもしれません。
いちいち口出す自分が嫌で変えたいのだったら、こまごまと言いたくなる衝動を抑えて、口にぐっと力を入れて言わないようにする。
優しい自分になりたいのだったら、子どもの望むことをやってあげたり、子どもの話を頑張って聞こうとしてあげたりする。
他にもいろんな努力をしてきたかもしれません。
でも、何度繰り返しても思うように変われなかった。
その場合、あなたはインナーチャイルドの影響を強く受けていると考えた方がいいでしょう。
インナーチャイルドとは
インナーチャイルドとは乳幼児期から成人するまでの間についた心の傷、満たされなかった想いの総称です。
トラウマと呼ぶこともあります。
トラウマと聞くと、記憶に深く残ってる、虐待などのものすごい悲劇によって生じた心の傷のように思ってしまうかもしれません。
しかし【泣いていたら親に怒られた】というようなどこの家庭にもよくありそうなこともトラウマ~インナーチャイルド~になりえます。
そういう些細に見える傷が積み重なっていくと、自分では気づかないうちに深い部分で大きなインナーチャイルドとなっていく傾向にあります。
インナーチャイルドを生じる出来事はたくさんありますが、いくつかの例を下に挙げます。
・自分のやりたいことより親のいうことをきくことを強制された
・ダメという言葉をよく使われた
・兄弟姉妹の存在により自分に対する親の愛情が減ったように見えた
・親に否定されることが多かった
・親に信頼してもらえている感覚がなかった
しかし重要なのは何が起こったかというよりも、その出来事を子どもの頃の自分がどう捉えたか、という主観です。
なので、同じように親に育てられても、他の兄弟姉妹とインナーチャイルドの大きさが一緒とは限りません。
また大人になって親になった今は(あの時の親の気持ちは理解できる)(大変な想いをして育ててくれて今は感謝しかない)と思っても、子どもの時に感じた主観に基づいているインナーチャイルドが変化するわけではありません。
そして自分ではめったにインナーチャイルドの影響を受けていることに気づきません。
なぜなら【インナーチャイルド=自分にとっては辛い出来事から生じたもの】
傷ついた記憶は潜在意識の奥底にしまい込んでしまうことが多いからです。
変わりたくても変われない原因のインナーチャイルド
変わりたくても変われない裏にはインナーチャイルドが隠れています。
子育ての【変わりたくても変われない】というループにインナーチャイルドがどう関わっているのか見ていきましょう。
インナーチャイルドは感情を大きく長く揺らす
腹から突き上げるようにカッとなる
イライラが長引く
次から次へと不安や心配が襲ってきて、切り替えられない
上記のような感情のパターンによく陥り、変えようと努力しても変えられないのなら、それはインナーチャイルドのせいです。
子育ては自分の子ども時代をほうふつさせる作業です。
子育ては自分のインナーチャイルドを刺激するような地雷がたくさん仕込まれています。
例えば自分が小さいころ寝転がって漫画を読んでいたら、自分の親に「ダラダラしないで少しは手伝ってよ!」などと言われてよく文句を言われていたします。
そして今、目の前に自分の子どもが同じように寝転がってゲームをしています。
一瞬でインナーチャイルドに刺激がはいり、インナーチャイルドが地震のように揺れ、インナーチャイルドの隣にある感情を揺らすのです。
イライラッ、イライラッ、と感情が波立つ。
無意識の部分ではこう感じているかもしれません。
(なんで私は許されなかったことを、あなたは平気でやってるの?!)
インナーチャイルドが大きく揺れる時には感情をとことん発散しきるまで収まらない場合もあります。
子どもを追い詰めるまで怒ってしまうのはそのせいです。
このプロセスを思考でどうにか止めようとしても難しい。
時には成功するかもしれませんが、かえってストレスをためることにもなりかねず、結局元に戻ってしまいます。
インナーチャイルドは妄想を生じさせ、あたかも現実になるかのように錯覚させる
このままダラダラしていたら将来ろくな大人になれない
もっと勉強しなかったら絶対この子は失敗する
こんなにわがままで友達に嫌われているんじゃないだろうか
子どもの性質や性格・行動を見て、上記の例のようなネガティブなイメージ(=妄想)が浮かんできて、いくら否定しても繰り返しそのイメージがあたかも現実のように思えてくるとしたら、それはインナーチャイルドの影響です。
子どもはいくらでも変化します。
でも、妄想は【必ず起きる!それが現実だ!】くらいの勢いのリアル感があり、今の子どもに妄想を重ね合わせてしまい、子どもの可能性を信じられません。
例えば、勉強をしないでテレビを見ている子どもがいたとします。
そしてインナーチャイルドはよく(勉強しなかったら希望の学校に落ちて、この子は落ちこぼれて不幸になる)という妄想を作り出していたとします。
すると、そんな妄想を見たくない!現実になってほしくない!と胸がざわざわして、勉強していない姿を見るたびに「勉強しなさい!」と口うるさく言ってしまうのです。
でも、現実は口うるさく言われば言われるほど、子どもの勉強する気をそいでしまうかもしれません。
また子どもの性質や性格によって、どんな風な声掛けをしたらやる気になるのか違います。
信頼して見守った方が子どもはやる気になるかもしれないし、勉強以外のことに夢中になって将来の仕事につながるようなことを見つけるかもしれません。
しかし自分のネガティブな妄想が一番力を持っているので、目の前の子どもを信頼できずに、繰り返し「勉強しなさい」としか言えなくなってしまうのです。
どんな妄想を抱いているかは自分が小さいころ、親や周りの大人の態度や言動と関係します。
よくあるのは、親の妄想をそのまま受け継いでしまうことです。
母親が父親を嫌っており、「学歴がなかったらお父さんのように落ちこぼれになる」などと母親から言われて育った場合、(勉強しない=いい学校に入れない=お父さんのように落ちこぼれになる=お母さんのような大切な人に嫌われる)というような妄想を抱くパターンもあります。
インナーチャイルドは感覚を鈍らせ思考優位にする
インナーチャイルドが大きいと、感じることより思考を働かせるようになります。
特に自分の行動を親にコントロールされがちだった場合、自分がどう感じるかよりも(どうしたら親を怒らせないですむか)(何をしたら親に嫌われないですむのか)(どうやったら親に認められるのか)などと他人軸で動くようになるからです。
そして思考の中で何が間違っていて、何が正しいのか、を気にするようになっていきます。
しかし、子育ての場合、自分の感覚を置き去りに、思考ばかり働かせていてもたいていはうまくいきません。
なぜなら、子どもは感覚的な生き物であり(私たち大人もかつてはそうでしたが)、親の思考通りには動いてくれないからです。
すると、子どもはどんどん親にとっての悩みの種になっていきます。
親によく怒られていた時代の自分に似ているような子どもだった場合、感情面や妄想面でのインナーチャイルドの刺激も大きくなるので、他の子どもに比べてかわいいと思えなくなることもよくあります。
ちなみに思考優位ではなく、感覚もバランスよく使えている人は、仮に(勉強しなかったら落ちこぼれる)などの妄想がわいてきても目の前の子どもをちゃんと感じて観察することができます。
そして、(今はこの子は好きなようにするのが大切な時期なんだ)と直感でわかったりします。
俗にいう、「肝っ玉母ちゃん」系の人は感覚タイプの人です。
まずは自分のインナーチャイルドを知ろう
もしあなたが変わりたくても変われないというループの中にいて、そこから自由になりたいと思っているなら、まず自分のインナーチャイルドを知ることから始めてみましょう。
・感情面から探る
嫌だけど繰り返してしまう、子どもに対して感情的になる場面を思い起こしてください。
そして具体的に感情的になる場面を書き出してみましょう。
そして同じような場面が自分の子ども時代になかったかどうか探ってみましょう。
・妄想面から探る
子どもに対し、どんな妄想(このままだとこの子は〇〇担ってしまうに違いない、など)を抱きやすいですか。
その妄想を書き出してみましょう。
そして、なぜそんな妄想を抱くようになったのか探ってみましょう(小さいころよく親に言われ怒られていた、など)
自分のインナーチャイルドを認めよう
まずは自分がインナーチャイルドの影響を受けていること認め、どんなインナーチャイルドがあるかを知っていくことで、子どもとのやり取りの中で勝手に反応していた場面で客観的に一呼吸おけることが増えていきます。
すると今までのパターンを変えやすくなっていくのです。
しかし、インナーチャイルドは潜在意識の奥深くあり、やっていくうちに自力で探っていくことが難しくなる時がきます。
そんな時は専門家のサポートを受けることをお勧めします。
私、八神は『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを提供しています。
『インナーチャイルド』を扱うヒーリングに興味がある方はこちらのページをご覧ください。
まとめ
子どもはいずれ独り立ちします。
そんな限りある親子一緒の時間を、感情に振り回されたり、妄想にとらわれたりしたりしてたらもったいないですよね。
またネガティブな感情や思考に左右されていない状態だと、自然に子どもに対する深い愛情が自分の中にあることを感じられ、穏やかな明るい親子関係に変化していきます。
私は、「変わりたくても変われない」というクライアントさんたちのインナーチャイルドを扱うヒーリングを提供しています。
そして私はクライアントさんたちの親子関係の変化をリアルタイムに観察してインナーチャイルドがどう子育てに影響を与えうるのか情報を蓄積してきました。
セッションを通して、インナーチャイルドってほんと、人間の根本に関わっていると実感しています。
「変わりたくても変われない」のはもともとのあなたの性格だからじゃありません。
本当のあなたは、もっと自由で、楽しくて、明るくて、シンプルなんです。
自分を正しい目で見ていって、本当の自分で生きていくことを阻む原因を知っていきましょう。
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