
子ども時代に親から怒鳴られて育った経験って、大人になってからも、ずっと心に残り続けるんですよね。
特にそれが色濃く出てくるのが、自分が親になったとき。
「あんなふうにはなりたくない」と思っていたのに、気がつけば自分もイライラして子どもを怒鳴ってしまっている——。
そして怒鳴ったあとに、ものすごく後悔する。
怒鳴られる子どもの気持ちが痛いほどわかるから、よけいに自分を責めてしまうんです。
でもね、また同じことを繰り返してしまう。
この悪循環、本当に苦しいですよね。
なぜ怒鳴られて育った子どもは、嫌だったはずなのに、自分の親と同じことを繰り返してしまうのか。
子育てのイライラの裏にある理由について、お伝えしていきますね。
この記事の目次
親にイライラして怒鳴られたことが子育てに与える長期的な影響とは?
親からイライラして怒鳴られるという経験は、想像以上に長く心に残ります。
子どもの頃に繰り返し怒鳴られた記憶は、大人になっても消えずに心の奥に残り続け、さまざまな形で日常生活に影響を及ぼすんです。
どんな影響があるのか、ひとつずつ見ていきましょう。
自分に自信が持てなくなる
イライラした親から「何やってるの!」「ダメな子ね!」と否定的な言葉を繰り返しぶつけられると、子どもは「自分はダメなんだ」と思い込むようになります。
この思い込みって、大人になったからといって自然に消えるものではないんですよね。
意識して取り組まない限り、低い自己肯定感はそのまま大人の自分にも引き継がれていきます。
感情が出せなくなる

親に怒鳴られると、子どもの心の中には怖さ、悲しさ、怒りなど、たくさんの感情が湧き上がります。
でも、イライラしている親の前でそんな感情を出したら、もっと怒られるかもしれない。
だから、ぐっと我慢して押し込めるんですよね。
この「感情を抑え込むクセ」が身についてしまうと、大人になってからも自分の気持ちをうまく表現できなくなります。
そうなると、子どもとのコミュニケーションにも影響が出てきてしまうんです。
人との関係が不安になる
本来、親は自分を守ってくれる存在ですよね。その親から怒鳴られる(=攻撃される)という経験をすると、「人を信用しても大丈夫なんだろうか」という不安が根づいてしまいます。
大人になっても(この人も私を攻撃してくるんじゃないだろうか)と警戒して、人の顔色を伺いながら生きるようになってしまうんです。
ストレスへの反応
親から怒鳴られた経験が多いと、ストレスに対して過敏になりやすいんですよね。
ちょっとしたことで(怒られたらどうしよう)と不安になったり、子どもが学校に忘れ物をしただけで(先生に怒られる!大変!)と過剰に反応してしまったり。
周りから見たら「そこまで気にしなくても……」ということでも、本人にとっては本当に怖いんです。
自分の子育てに出てくる「イライラのパターン」
ここからは、怒鳴られて育った影響が、実際の子育ての中でどんなふうに表れてくるのか、よくあるパターンを紹介しますね。
まずよくあるのが、自分が親にイライラされるきっかけになった行動を子どもがすると、親と同じようにイライラしてしまうというパターンです。
ケース① 泣き声がどうしても耐えられない
過去:
親が子どもの泣き声が嫌いだった。
癇癪を起こして泣き喚いている子どもの頃の自分に対し、イライラして怒鳴った。
びっくりして余計泣き喚いていると、叩かれもした。
現在:
泣いている子どもに対し、最初は一生懸命受け入れようとするのだけれど、泣かれ続けるとイライラと耐えられなくなり怒鳴ってしまう。
一回イライラが爆発すると、止められない。
次に多いのが、子どもの頃の自分は我慢しなければならなかったことを、自分の子どもが平気でやっているのを見るとイライラするというパターン。
ケース② 勉強しない子どもが許せない
過去:
成績が悪いと親の機嫌を損ねるので、一生懸命勉強して、親の望む学校に入った。
現在:
宿題をしなかったり、勉強に身が入らない子どもに対し、イライラがとめられない。
まだ小学校低学年だから、仕方ないとも思うんだけど、感情が抑えられない。
そしてもうひとつ。
親から怒鳴られて嫌だったから、「自分は絶対そんな子育てはしない!」と決意したのに、それが逆向きに作用してしまうパターンです。
ケース③ 「いいお母さん」でいさせてもらえない
過去:
親からイライラと怒鳴られることが多かったので、自分は絶対親みたいにはならないと思ってきた。
現在:
いつも笑顔で優しい母親であろうと、多少のイライラは我慢して穏やかに子どもに接しようとするが、子どもが自分の言う通りにならないことが続くと、(なんでいいお母さんでいさせてくれないの!?)とばかりにイライラが爆発してしまう。
どのケースにも共通しているのは、頭ではわかっているのに、感情が止められないということ。
これは意志が弱いとか、親としてダメだとか、そういうことではないんです。
子どもの頃に心に刻まれた反応パターンが、無意識のうちに繰り返されてしまっている、ということなんですよね。
怒鳴る親の元で育つと「伝え方」も受け継がれる
イライラのパターンと合わせてもうひとつ知っておいてほしいのが、親子間のコミュニケーションのとり方も、自分が育った家庭の影響を受けやすいということです。
イライラして怒鳴る親って、子どもとじっくり話し合うということをほとんどしないんですよね。
「うるさい!」「言うことを聞きなさい!」と、一方的に感情をぶつけて終わり、ということが多い。
でもね、本来は——
なぜ自分がイライラしているのか、子どもにどうしてほしいのか、そして子ども自身はどう感じているのか。
こうしたことを丁寧に言葉にして伝え合えたら、同じイライラを何度も繰り返さなくて済むことも多いんです。
ところが、怒鳴られて育った人は「感情を言葉にして伝える」ということ自体を、あまり経験してきていません。
だから、自分の子どもに対しても、気持ちをうまく言葉にできなかったり、つい一方的に言ってしまったり。
何度言っても子どもが変わらない、
ということでイライラが募る場合は、自分の想いが子どもにちゃんと届いていない可能性もあります。
あるいは、まだ長期記憶が発達途中の年齢の子に、大人と同じレベルを求めてしまっていることもあるかもしれません。
「伝え方」を意識して変えていくだけでも、親子関係はずいぶん変わっていきますよ。
インナーチャイルドをケアして、イライラの連鎖を断ち切ろう
ここまで読んで、「じゃあ、どうすればいいの?」と思いますよね。
私がおすすめしているのは、『インナーチャイルド』をケアすることです。
『インナーチャイルド』とは、乳幼児期から成人するまでの間についた心の傷のこと。
子どもの頃に怒鳴られて傷ついた自分の気持ちを受け入れて、ケアして癒していくことで、子どもに対するイライラが自然と減っていくんです。
子育て中のイライラの中にこそ、自分のインナーチャイルドを見つけるヒントがあります。
具体的な方法をお伝えしますね。
① 自分の『インナーチャイルド』に気づく
子どもにイライラするパターンを書き出してみてください。
そして、自分の子ども時代に親との間で似たようなことがなかったか、思い出してみる。
「あ、これ、あのときの体験とつながっているかも」と気づけると、それだけでもイライラの質が変わってきます。
② 当時の感情を受け入れる
子どもの頃に我慢して抑え込んでいた感情——怖かった、悲しかった、わかってほしかった。
そういう気持ちを、今の自分が「あのとき辛かったんだね」と受け止めてあげる。
紙に気持ちを書き出したり、声に出してみたり、体を動かして表現するのも効果的ですよ。
③ 傷ついた当時の自分と対話する
イメージの中で、子どもの頃の自分に会いに行ってみてください。
「もう大丈夫だよ」「今は安全だからね」と伝えてあげる。
イメージの中で抱きしめてあげるのもいいですね。
インナーチャイルドがケアされて癒されていくと、イライラが減って、感情が安定してきます。
すると子どもに感情をぶつけることが減り、穏やかに接することができるようになっていく。
イライラの連鎖を断ち切って、あたたかい親子関係を築いていけるようになりますよ。
一人で難しいときは、専門家のサポートを
ただ、正直に言うと、インナーチャイルドのケアを一人でやるのはなかなか難しいんです。
その理由はいくつかあります。
- 過去の痛みに近づくことへの無意識の抵抗
辛い記憶に向き合おうとすると、心が自動的にブレーキをかけてしまうことがあるんですよね。
これは自分を守るための自然な反応なので、意志の弱さではないんです。
- インナーチャイルドが複雑に絡み合っている
心の傷はひとつだけではなく、いくつもの体験が複雑につながっていることが多い。
どこからほどいていけばいいのか、自分では見えにくいんですよね。
- 自己肯定感が低いと、途中であきらめやすい。
少しやってみてうまくいかないと、(どうせ自分はダメなんだ)と感じて、やめてしまいがちです。
- 感情に向き合うこと自体が怖い
長年感情を抑え込んできた人ほど、感情を感じること自体に恐怖を感じることがあります。
だから、もし一人ではうまくいかないなと感じたら、遠慮なく専門家の力を借りてくださいね。
私も『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを提供しています。
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まとめ

親に怒鳴られて育った子どもが親になると、子育ての中でイライラが繰り返されてしまう。
その裏には、子ども時代に負った心の傷——『インナーチャイルド』が深く関わっています。
何も知らないまま「イライラする自分はダメだ!」と自分を責めていても、このパターンを変えることは難しいんです。
でもね、自分のインナーチャイルドに気づいて、ケアしていくことで、イライラの連鎖は断ち切ることができます。
子育てのイライラを通じて自分のインナーチャイルドと向き合うことは、見えない過去の呪縛から解放され、本当の自分らしい人生を見つけることにつながります。
そういう意味では、イライラを刺激してくる子どもは、人生のよき導き手のようなものかもしれません。
どうぞ怖れずに、自分のインナーチャイルドと向き合っていきましょう。
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