
すぐイライラしてしまう
ちょっとしたことでイライラが刺激される
イライラするのをやめたいのにやめられない
そんなことはありませんか。
イライラって嫌ですよね。
イライラすると意地悪な気持ちになってしまったり、目の前の相手を攻撃したくなったり、行動が雑になったりします。
でもイライラをとめようと思っても、なかなか難しい。
そんな自分も嫌になります。
そもそも人はなんでイライラしてしまうんでしょう。
特に理由もないのに、なんかイライラしちゃうって時もあります。
イライラは人間関係をややこしくしたり、人生のあちこちでうまくいかないような出来事を生じさせます。
そんなイライラ、どうやって生まれるんでしょうか。
イライラの根っこってなんなのでしょうか。
イライラを深く、探っていきたいと思います。
この記事の目次
イライラと私
本題に入る前に、イライラと私の関係についてお伝えしたいと思います。
私は子どもの頃は癇癪持ちで、思い通りにならないと感情を爆発させていました。
特に母親に対してイライラすることが多く、親からはわがままで感情的と思われていました。
大人になってからもイライラしやすい性質は変わることはありませんでした。
イライラがしている時は自分で自分がコントロールできなくなる。
イライラに火を注ぐような思考がぐるぐる回ってしまって疲れる。
イライラしてついキツい言葉を口にしてしまうなど、何かやらかしては、後で自分を責めるの悪循環。
そんな自分を変えたい、と小学生くらいの時からずっと願っていました。
イライラのきっかけ
さて、イライラのきっかけになるものはどんなものがあるでしょうか。
・自分の思い通りに動いてくれない
・自分が嫌だと思うことをされる
・自分の言うことをきいてもらえない
・自分が傷つくようなことをされる
・自分ばかり大変な思いをさせられる
・わかってもらえない感じがする
・バカにされている感じがする
自分自身の経験やセッション経験を観察すると、上記7つのようなことがきっかけになることが多いように思います。
一見バラバラのように見えるイライラのきっかけですが、実は根っこは一緒です。
それはきっかけを通して、『自分自身を否定される』、と感じてしまうことです。
イライラの根っこには否定されることへの怖れがある
では『自分自身を否定される』とはどういうことでしょうか。
例えば、子どもに同じことを何度言っても、自分の言うことをきいてくれなかったとしましょう。
出したものを片付けなさい!と何度繰り返しても、また出しっぱなしになっている。
家庭内でよくありがちなイライラの火種かもしれません。
子どもが言うことをきかないのでイライラする
ほとんどの親が経験するイライラでしょう。
ではなぜ、言うことをきかないとイライラするのでしょうか。
何度言っても同じことが繰り返される、ということは、自分の言うことはきかなくていいと子どもに思われているということであり、自分を否定されていることと同じだからです。
人は自分を否定されることを怖れます。
やみくもに「お前はダメだ」「生きている価値のない人間だ」と言われ続けることを想像するとどうでしょうか。
自分がどんどん小さくなって消えてしまいそうな、死に近い怖れを感じるのではないでしょうか。
怖れを感じ続けることに抵抗するために、自分を否定してくるように感じる人や物事を反撃します。
それが怒り、つまりイライラなのです。
イライラしやすい人の根っこにあるもの
同じイライラするでも、イライラしやすい人と、あまりイライラしない人がいるように思います。
その違いはなんなのでしょうか。
イライラの根っこには否定されることへの怖れがあるとお伝えしましたが、ここで重要なのは、『否定される』と感じるのはあくまで本人の主観の中でのことです。
つまり、子どもがいうことをきかなくても、それを自分への否定と感じない親もいます。
「子どもは前頭葉が未発達で、長期記憶ができない、すぐ忘れる生き物だからね」なんて捉えて、子どもが自分のいうことをきくまでたんたんと、普通に穏やかに言い続けられる人もいます。
イライラしやすい人は、『自分が否定された』と感じることが多いのです。
私の父もそうでした。
幼い私がテレビに夢中で、父の話を聞いていないと、途端に不機嫌になりました。
出かける時間に5分でも遅れると、やはりイライラし出します。
そして「お父さんはお前のために一生懸命なのに、お前はお父さんのことをバカにしているんだな」と言われました。
全然、そんなことないのに、ねぇ。
ではイライラしやすい人は、なぜ自分が否定された、と捉えることが多いのでしょうか。
それは幼少期、親と周りの人たちとの関わりの中で、「自分は価値のない人間だ」「自分は否定されるべき人間だ」などの自己否定を伴った心の傷、インナーチャイルドをたくさん負ったからです。
インナーチャイルドがイライラを刺激する
例えば、私の経験もその一つでしょう。
父の話を聞かなかったら不機嫌になられて時には怒鳴られた。
そして「私は悪い子だ」「私はいけない子だ」という心の傷はインナーチャイルドになり、私は自分に自信をなくていきました。
すると大人になって、目の前に自分の話を聞かない子どもがいると、イライラします。
インナーチャイルドが刺激されて、自分が否定された過去がよみがえるからです。
話を聞かないことに対しイライラした父親に怒鳴られたことで、「人の話はちゃんときかなければならない」という思い込みがつき、父親の顔色を伺いながら、父親の話を一生懸命聞く努力をしてきた経験があるなら、なおさらイライラは高まります。
自分が一生懸命やってきたことを、否定されているようにも感じるからです。
そんな風に幼少期についたインナーチャイルドによって自己否定の地雷をたくさん埋め込まれた人は大変です。
イライラしたくなくても、いろんな場面で自動的にイライラスイッチが入ってしまうからです。
本人の努力ではいかんともしがたいのが、インナーチャイルドからくるイライラの特徴です。
注意したいのは、イライラしやすい人はインナーチャイルドが大きくて、イライラしにくい人はインナーチャイルドが小さい、というわけではないということです。
イライラを抑圧しすぎて感じにくくなる人もいます。
否定への怖れに対し、イライラよりも、悲しみとして感じやすい人もいます。
自分のイライラの根っこを探ってみよう
あなたがイライラする時は、どんなことが起こった時でしょうか?
話を聞いてもらえない時でしょうか。
何度お願いしても言うことを聞いてもらえない時でしょうか。
仕事を押し付けられる時でしょうか。
一生懸命作った料理に対しダメ出しされる時でしょうか。
感情をぶつけられた時でしょうか。
それぞれ、自分のイライラパターンを持っており、その根っこにある自己否定のパターンもあります。
あなたのイライラの根っこにはどんな自己否定が隠れているのでしょうか。
例えば話を聞いてもらえなくてイライラする時、あなたの心の中ではどんな言葉が湧いてくるでしょうか。
(こっちはあなたのためを思って話をしてるのに、話を聞かないなんて、バカにしてる・・・)
そんな心の中の言葉に気づいてあげましょう。
そしてそれを受け入れてあげましょう。
(あー、私は話を聞いてもらえないと、バカにされているように感じるんだな)
そうやって、自分の自己否定のパターンを知ることで、イライラから少し距離を置くことができます。
(はて?目の前の人は、私をバカにしようと思って話を聞かないのだろうか?)
そんな風に冷静に状況を見つめることもできてくるかもしれません。
まとめ
イライラの根っこを探ってきましたが、思い当たることはありましたでしょうか。
あなたのイライラを紐解くきっかけになれば嬉しいです。
小さい頃からイライラしやすい性質だった私はインナーチャイルドと向き合うことで変化していきました。
詳しくはこちら。
あなたのイライラが和らぎ、穏やかな人生を過ごせるように、心から応援します。
参考図書:「感情の取扱説明書」谷孝祐著 みらいパブリッシング