【感情をコントロールできる子どもに育てる】親ができる3つのこと

 

「こんなに感情的で、この子が大人になった時大丈夫なんだろうか。」

 

ささいなことで感情的になっている子どもを目の前に、そう不安になることはありませんか。

 

ちょっとしたことで怒る、すねる、泣き出す

 

このまま大きくなって、仲間外れにされたりしないだろうか。

まともな人間関係を築けるんだろうか。

社会に出て、やっていけるんだろうか。

 

そんな将来への不安から、きつく叱ってしまう時もあるかもしれません。

でも、叱ることで将来、感情がコントロールできる大人になるかどうかもわかりません。

 

今回の記事では、感情の仕組みを紐解きながら、感情のコントロールができる子どもを育てる方法を提案したいと思います。

 

なぜ子どもは感情的なのか

 

 

小さいころから感情をあまり出さない子どももいるかもしれません。

しかし大抵の子どもは大人よりも感情を大きく表現し、感情に振り回されたような行動をすることが多いと思います。

 

なぜ子どもは感情的なのでしょうか。

 

ひとつは、赤ちゃんの頃は、感情を表現することが生きる手段であることが挙げられるでしょう。

お腹がすいた不安な感じを表現することで、母親に気づいてもらい、おっぱいがもらえます。

物心ついたからといって、人生の始めに身に着けた手段を、そうそう簡単にはパキッと手放せないのかもしれません。

 

あとひとつは、子どもの脳と大人の脳の違いがあるでしょう。

子どもは前頭葉が発達途中です。

前頭葉とは、理性的論理的な思考をつかさどる部分です。

前頭葉が完全に成熟するのは25歳前後とも言われています。

なのでそれまでは小さい子どもほど、感情をつかさどる大脳辺縁系の影響が大きく、感情や情動を理性で抑えるのは難しいのです。

 

感情的になっている子どもを叱るメリットデメリット

 

 

感情的になっている子どもに対し、感情的になるのは「いけないことだ」「よくないことだ」と教えるために、叱ったり戒めたりすることはよくあることでしょう。

 

「泣くんじゃありません」

「我慢するの!」

「そんなことで怒るなんてみっともないわよ」

 

何度も繰り返しているうちに、感情を出さなくなってくることもあるでしょう。

親の扱いやすい子どもになっていくわけです。

これが叱るメリットでしょうか。

 

しかし、小さい子どもに感情を抑えるように言って、子どもがそれに従ったとしても、それは前頭葉の働きで理性的に判断したのとは違うのです。

泣くと親に「怒られる」「見捨てられる」「嫌われる」というような嫌なことがあり、その嫌なことを避けるために、感情を表現することを抑えて我慢するイメージです。

小さい子どもにとって、親から「怒られる」「見捨てられる」「嫌われる」ことは、死ぬことと同じくらい恐怖だったりします。

親から見捨てられて生きていく術を知らないからです。

 

デメリットとしては、感情にフタをし抑圧して感情をため込むようになることです。

 

この感情の抑圧が非常にやっかいなのです。

 

感情の抑圧から感情にふりまわされる人生へ

 

 

感情を抑圧することは、感情をため込むことにつながります。

 

ため込んだ感情はヘドロのように心の底に溜まっていきます。

そして、ため込んだ感情が大きく刺激され、より強い感情的な衝動を生み出します。

冷静さを欠いた、コントロールできない感情的な行動や言動が起きやすくなるのです。

 

抑圧が続けば、ヘドロのような感情はより固いものに変化していきます。

それは心の重たいものが常にあるような感覚を生み出します。

これといった何かがあるわけではないけど、いつもなんとなくモヤモヤする、ザワザワする、というようなイメージです。

 

また感情を抑圧することは、自分の本音を無視することにもつながります。

本当は自分は何がしたいんだろう、と悩む大人が増えている要因のひとつとして、小さいころからの感情の抑圧が挙げられます。

 

もしかして、あなたもそのような大人の一人ではないでしょうか。

 

感情にふりまわされない人生を生きる子どもを育てるには

 

感情にふりまわされない人生を考えたときに、感情的になっている子どもを叱るのはデメリットが大きそうです。

では感情にふりまわされない子どもを育てるためにはどうしたらよいのでしょうか。

 

まず以下の2点を心にとめておくことが大切です。

 

① 子どもが小さいうちは前頭葉が未発達のため、感情を理性的にコントロールすることは難しい

② 感情は感じきれば抜けていく

 

①に関しては前述しましたが、常に意識しておかないと、子どもにも大人と同じように感情をコントロールできるように思ってしまいがちです。

小さい子どもに感情をコントロールすることを望むことは、まだ歯が生えていない子どもに固いものを食べることを強要するようなものかもしれません。

機能的に難しいのです。

10代の若者だって、まだ感情のコントロールが危ういのですから。

 

②に関しては、次の項目で詳しく述べたいと思います。

 

感情は感じきれば抜けていく

 

 

幼い子どもが、泣いていたと思った次の瞬間、もう笑っている、という場面には、子育て中は何度も遭遇するのではないでしょうか。

 

感情の性質として、感情は適切に感じきれば、スッと抜けていくのです。

スッと抜けるとは、自分がなんで泣いていたのかも忘れてしまうくらい、さっぱりと感情が消えてしまうようなイメージです。

 

なので、感情的になっている子どもへの対応としては、そのまま感情が抜けるのを信頼して待つ、なのです。

 

「信頼する」、というのがミソですね。

 

親に信頼されて、存分に感情を表現できた子どもは、感情を抑圧することもなければ、ため込むこともありません。

そして、成長するにつれ感情を肉体的に表現して感じることから、自分の内側で静かに感じることへと移行していくのです。

 

そうやって育った子どもは大きくなると、穏やかで、軽くて、なんとなくいつも楽しそうな人、という印象を持たれる人になっていくでしょう。

感情的に軽いため、人と感情的なトラブルになることは少ないでしょう。

自分の本音を聞くことができるので、数ある選択肢の中から好きなことやりたいことを選択できます。

好きなことやりたいことをやっているので、ますます元気で朗らかでいることができます。

 

「信頼する」が難しい方は・・・

 

 

そうは言っても、感情的な子どもを目の前にして、信頼する、ということは難しいかもしれません。

 

頭で信頼しようと思っても、心はざわついている、ということも多分にあるでしょう。

信頼って、心から湧き出す感覚的なもので、頭で考えてできるものではないように思います。

 

感情的な子どもを見て、心がざわつくのは、自分自身の感情の抑圧が原因のひとつです。

 

感情的になった子どもを目の前にどうしたらよいかわからない時は、自分自身の想いや感情を癒していくことが大切です。

 

自分自身の癒し方はこちらの記事を参考にしてください。

 

まとめ

 

 

子どもの人生の始めに感情にふりまわされない基礎を整えてあげることは、親が子どもにできる、何よりのプレゼントかもしれません。

そうすることで、親自身も自分の感情と向き合うことができるとしたら、親自身も子どもからプレゼントをもらっているのかもしれません。

 

ここでは割愛しましたが、感情はトラウマ(バーストラウマとインナーチャイルド)とも関係しています。

 

子どもの人生の足を引っ張る要素について更に深く知っていきたい方は、こちらの記事もおすすめです。

 

子育て中に出てくる色々な悩みを通して、子どもの幸せな人生のベースとなるスッキリと楽しい親子関係を築けるようになっていけるといいですね。

 

悩みからなかなかスッキリ抜け出せない方は、私、八神がいつでもサポートします。

 

 

 

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