子どもの「生きる力」を育むために親ができるシンプルなこと

2019年5月1日から制定された新元号。

「令和」

 

令和になってから、コロナ禍での生活様式の変化など、今までにない大きな変化を経験してきています。

 

また技術革新のスピードもますます速くなっていますよね。

 

発明家・未来学者かつAI研究の世界的権威レイ・カーツワイル博士はこう述べているそうです。

 

「我々は21世紀に、100年分のテクノロジーの進歩を体験するのではない。約2万年の進歩を遂げるのだ。」

 

インターネット通信の5G回線になり、近いうちに自動運転や遠隔医療など機器の遠隔操作や、3D立体動画の視聴などが可能になると言われています。

 

 

同じ場所にいとどまりながら、世界のあらゆることやものと、もっとリアルにつながることができます。

 

また家電などもネットとつながり、どんどん便利になって、家事や雑事に費やす時間もますます短縮されていくでしょう。

 

 

そんな激流のように変化が激しい、これからの時代を生き抜く子どもたちを、私たちはどうやって育てていけばよいのでしょうか。

 

 

私は、非常にシンプルなことが、とても大切なんじゃないかと思っています。

 

 

それは、親が【自分をいつわらない】ということです。

 

自分をいつわった状態での子育て

 

 

自分をいつわらない、ということはどういうことでしょうか。

 

自分をいつわって生きる、をまず見てみましょう。

 

自分をいつわるということは、例えば、本音ではやりたくないと感じていることをやり続けること。

本当はやりたいことがあるけど、あきらめて、やらないこと。

やりたいことがわからないまま、なんとなく今までやってきたこと、やらなければならないことをやるということ。

 

こんな風に生きていたら、当然、ストレスがたまるし、疲れます。

 

このような状態で子育てしたら、どうなるでしょうか。

 

やりたいようにやっているように見える子どもに対し不満を抱いたり、やりたくないことをやってこんなに頑張ってるのにわかってくれないとイライラしたりします。

 

常に自分をいつわっているので自分を心から信頼できないため、同じように子どものことも信頼できません。

そして、この子は大丈夫だろうか、と不安や心配にかられ、余計なことを口走ってしまったりします。

 

どうして自分をいつわるようになるのか

 

 

どうして人は自分をいつわって生きるようになるのでしょうか。

 

それは、ありのままの自分には価値がない、と深く深く、思い込んでいるからです。

 

その思い込みはいつから始まったのでしょうか。

 

それは出生のときです。

特に、妊娠時の母親の精神状態が不安定だったり、医療介入や母子分離などが普通の病院で生まれた場合、この世に生まれるプロセスが赤ちゃんにとって辛く苦しいものになりやすく、赤ちゃんは(自分に価値がないからこんな目に合うのだ)などという、ネガティブな情報を心の奥底に持つようになるのです。

それをバーストラウマと言います。

 

そして成長過程において、親や養育者とのかかわりの中、ありのままにふるまったら怒られた叱られた、やりたいことをダメと言われやりたくないことをやらされた、などという経験が繰り返され、(やっぱりありのままの自分ではだめなんだ)(ありのままでは嫌われるんだ)というようなネガティブな情報が更に積み重なっていきます(=インナーチャイルド)。

 

バーストラウマとインナーチャイルドを総称して、トラウマと呼びます。

 

 

バーストラウマとインナーチャイルドをさらに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

 

もちろん、親だって、子どものありのままを否定したいわけではありません。

心から、子どもの幸せを願っているのです。

 

しかし、自分をいつわっている親は余裕がありません。

ストレスがたまっているし、疲れているのです。

自分のことだってよくわからないのに、子どものありのままなんて、実はよくわからないのです。

 

自分をいつわっている親に育てられると、やはり子どもも、自分のことをいつわって生きるようになってしまいます。

 

なぜなら、トラウマは連鎖するからです。

 

 

これからの時代、自分をいつわって生きることの弊害が大きい

 

 

今までの時代は、自分をいつわって生きていても、まだよかったのかもしれません。

 

社会の変化は今ほど激しくなく、与えられたことを頑張ってやっていれば、それなりに生きていけました。

単純な作業の仕事もたくさんありました。

 

しかしこれからはシンプルな仕事はどんどんAIにとって代わられるでしょう。

例えば、AIにより車の自動運転が可能になったら、タクシーやバス、運送会社などのドライバーはいらなくなっていくでしょう。

 

変化の激しい時代に特に必要とされるのは、既存の仕事を存続させていく人材ではなく、新しい仕事を自ら創り出していく人材です。

 

人が創造力を最大限発揮できるときは、やりたいことをやっているときではないでしょうか。

自分自身というものがわからないまま、なんとなく、周りを気にしながら、周りに嫌われないよう合わせながら生きている状態では、創造力は発揮しにくいでしょう。

 

また自分をいつわって生きていると、ストレスや疲れがたまります。

原因がはっきりとわからぬまま、なんとなくイライラした感じ、モヤモヤした感じを抱きやすくなります。

自分自身が心から満たされることはあまりありません。

 

これからの時代、家事など日々の雑務を短縮させてくれる家電がますます便利になっていくでしょう。

 

しかし家電などの発達でできた空き時間も、自分をいつわって生きていると、かえってイライラやモヤモヤを感じさせる時間となってしまいます。

ですから、空いた時間はイライラやモヤモヤを忘れさせてくれる、刺激物を求めるがちになります。

ゲームや動画、SNSなどが代用品になりがちでしょう。

 

しかも、これからVR(ヴァーチャルリアリティ)技術が発達していくと、ヘッドホンやメガネを装着し、リアルな体感を伴ったゲームなどもどんどん出てくるでしょう。

そうなると、現実のイライラモヤモヤから目をそらすために、VRの世界へ逃避していく人たちも急速に増えていくのではないと予想します。

 

自分をいつわらない生き方

 

 

自分をいつわった状態で子育てしていると、子どももだんだん自分をいつわって生きるのが普通になります。

 

新時代は自分をいつわって生きる弊害が大きいとしたら、親は子どもの幸せを考えるならまず子どもをどうにかしようとするよりも、親自身が自分をいつわらずに生きる、素直に生きる選択をしていく必要があるのではないでしょうか。

 

自分をいつわらないで生きていくってどういうことでしょうか。

 

自分のやりたいことだけ、好きなことだけをやって生きていく、とも言えるでしょう。

 

いきなりは難しいと思います。

 

第一歩としてはまず、自分の本音に気づいていくことです。

 

自分は何がしたくて何がしたくないのか、何が好きで何が嫌いなのか、本当は何を感じているのか、自分の声にちゃんと耳を傾けるのです。

 

やりたくないことだってやらなきゃいけないに決まってるじゃない、とヤケになってあきらめるのではなく、

 

なんでやりたくないのか、本当はどうしたいのか、

なぜやりたくないことをやらなければならないのか、なぜやりたいことができないのか、

やりたくないことをやるとどんな気持ちがするのか、やりたいことをやったらどんな気持ちがすると思うか、

 

など、丁寧に自分の気持ちを聞いてあげましょう。

 

更に自分自身を知っていくには、メリットデメリットを見てみよう

 

 

やりたくないことをやっている場合、それをやるメリットデメリット、やらないデメリットメリットをみていくと、自分の本音に気づきやすいです。

結局、やりたくないことも、やるメリットが大きい、またはやらないデメリットが大きくてやっていることに気づくかもしれません。

 

例えば、皿洗いをやりたくなくても、そのままにしておくと、滞った感じがしてくるからやっているということに気づくかもしれません。

また、本音は夫にやって欲しいけど、それを夫に言うと機嫌が悪くなりそうだから、言えないので頑張って自分でやっている、ということに気づくこともあるかもしれません。

機嫌が悪くなられて嫌な想いをするリスクがある状態で夫に頼むよりも、今自分が皿洗いする方が楽なのです。

 

こんな風に、丁寧に紐解いていくと、結局すべては自分の選択だということに気づいていくでしょう。

 

もう一歩深く、自分の本音を探るなら、夫の機嫌次第で嫌な想いし、嫌な想いを避けるために頑張ってしまう自分が、ありのままの自分なのか、問いかけてみましょう。

また、ありのままの自分だとしたら、どのような行動や態度をとるでしょうか。

そのような行動や態度をしたら、どのような気持ちがするでしょうか。

もしポジティブなエネルギーが湧き続ける感じがしたら、それがありのままの自分のやりたいことなのかもしれません。

 

まとめ

 

 

自分をいつわらず生きることを目指すようになると、ストレスやイライラの要因が自分の内側にあることに気づき始めます。

すると、子どもは自分の内側を見せてくれているだけ、ということがわかってきます。

そして自分の内側の問題、例えばトラウマをどうしていくかなど、根本的に自分を癒していく方法を模索し始めます。

 

するとね、子どもと自分の間に自然にほどよい距離感ができてくるのです。

そしてほどよい距離感の中で子どもは自由にのびのびと、自分をいつわることなく、ありのままで育っていくことができるのです。

 

新元号「令和」は、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」とのことです。

美しい、というのは、スッキリとか、シンプルとか、あるがまま、というような印象を受けます。

新時代に向けて、美しく心寄せ合う親子関係を築いていきましょう。

 

 

 

 

 

 

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