
・なぜ子どもは拗ねるのか
・拗ねる子どもへの対処法
うちの子はよく拗ねるので、めんどくさい
ということはありませんか。
私の愛情不足? それとも子どもの性格? 育て方が悪かった?
原因探しをするものの、答えは見つからず、相変わらず拗ねる子どもに振り回される。
そんな悩みをお持ちの方へ、子どもが拗ねる心理と対処法をお伝えしたいと思います。
この記事の目次
拗ねるとは?
まず拗ねるとはどういう意味なのでしょうか。
Webの辞書で以下の意味が見つかりました。
すねる
① すなおに人に従わないで、不平がましい態度をとる。
② わざとよそよそしく振る舞う。
すねる
① 自分の思うとおりにならないため,ぐずぐずと逆らう態度をとる。
② ひねくれている。
この記事では、「自分の思うようにならないために、素直でない不平がましい態度をとる」という意味で拗ねるという言葉を使いたいと思います。
では、素直でない不平がましい態度とは、どんなものがあるのでしょうか。
子ども1人1人によってどんな態度になるかは違うと思いますが、よくありがちな態度としては以下のように挙げられると思います。
いつまでも不平不満をぐずぐずと言い続ける
ぷくっと膨れて、不満げな顔をする
あからさまに落ち込んだ様子を見せつける
こちらの言うことにいちいち逆らい続ける
無理難題をふっかける
共通点としては以下の三つが挙げられます。
どうして子どもは拗ねるの?
では本題に入っていきたいと思います。
子どもはなぜ拗ねるのでしょうか。
子どもが素直でない不平がましい態度をとるのは、たいてい、自分の思うようにならないときでしょう。
言い換えると、子どもに親や周りの人に対する「こうなって欲しい」という期待があり、その期待が裏切られたとき、素直でない不平がましい態度をとるように思います。
例1: 買い物での場面
- 期待:おもちゃ売り場で「このおもちゃを買ってほしい」
- 裏切られた状況:親が「今日は買わないよ」と断った
- 拗ねる態度:その場に座り込んで動かない、「もういい!」と言って機嫌を損ねる、親の手を振り払う
例2: 夕食の場面
- 期待:「今日はハンバーグが食べたい」と思っていた
- 裏切られた状況:食卓に並んだのは魚料理だった
- 拗ねる態度:「お腹すいてない」と言う、箸をつけずに黙り込む、「どうせ僕の好きなものなんて作ってくれないんでしょ」とぶつぶつ言う
例3: 約束の場面
- 期待:「週末は遊びに連れて行ってもらえる」と期待していた
- 裏切られた状況:親の急な用事で行けなくなった
- 拗ねる態度:返事をしなくなる、自分の部屋にこもる、「どうせいつもそうだよね」と不満を言う
そんな期待と裏切られた現実とのギャップが、(自分は大切にされない存在だ、自分は価値のない存在だ、自分は愛されない存在だ)など、子どもの自己否定感を刺激するのです。

自己否定感が感情を刺激し、自分では抱えきれなくなった鬱屈した感情が、素直でない不平がましい態度を引き起こすのが、【すねる】のメカニズムの一つです。

子どもが小さければ小さいほど、自己否定感に刺激された感情は素直に表現される傾向にあります。
しかし親が子どもが感情的になることをよしとしていない場合、成長するにつれてどんどん感情は鬱屈する方向に進んでいき、不平がましい態度は素直でない、屈折したものになっていきます。
例えば、欲しいものを買ってもらえなかったときに、泣きわめいていた子どもがいたとします。
その時、泣きわめいていることを親から叱られることが続いたとすると、感情は抑圧され鬱屈していきます。
すると子どもが大きくなってから、買ってもらえないという現実に直面すると、泣きわめくのではなくずっとぶつぶつ不平不満を言い続けるなど、ストレートではない複雑な態度を増していくことはよくあります。
すねるの根本原因・自己否定感はどうして生まれるのか

すねる原因が、自己否定感が刺激されたことによるものだとしたら、自己否定感はどうして生まれるのでしょうか。
子どもの自己否定感は主にインナーチャイルドから生じます。
インナーチャイルドとは:乳児期~成人するまでの間についた心の傷、満たされなかった想い
子どもの深いインナーチャイルドは主に親との関係の間で生じることが多いです。
子どもにインナーチャイルドが生じる出来事の例
親が子どもをいくら愛していようと、子どもが主観的にそう感じられず、自分を否定されたように感じた場合、インナーチャイルドとなってしまいます。
インナーチャイルドにより、自分は大切にされない存在だ、自分は価値のない存在だ、自分は愛されない存在だなどという自分を否定するネガティブな情報があたかも現実のように思わされるのです。
拗ねる子どもへの対処法
では子どもが拗ねることに対してはどう対処すればよいのでしょうか。
もし子どもが拗ねることに対し、叱る・めんどくさがる・文句を言う、など否定的な態度を親がとるなら、子どものインナーチャイルドを大きくしてしまうことにもつながりかねません。
インナーチャイルドが大きくなると自己否定感が大きくなり、より複雑な「拗ね」になっていく可能性があります。
例えば、この人は自分に甘いと判断すると拗ねることが全開になる、や、本当は拗ねてやっているのに拗ねていないように巧みに相手を悪者にして自分を正当化する、などです。
インナーチャイルドという観点も含めた拗ねる子どもへの対処法としては、
「ありのままの子どもを理解し認める」が基本です。
それは、子どもの拗ねる態度にコントロールされて、子どもの思うようになることとは違います。
拗ねる態度にイライラしつつも、黙ってみているとも違います。
<拗ねる子どものありのままを認める具体例>
例1:買い物での場面
❌ 否定的な対応 「そんなに拗ねないの!みっともない!」 「いい加減にしなさい。恥ずかしい」
⭕ ありのままを認める対応 「おもちゃ、欲しかったんだね。買えなくて残念だったね」 「すごく楽しみにしてたもんね。悲しい気持ち、わかるよ」
→子どもの「欲しかった」という気持ちと、その気持ちが満たされなかった悔しさをそのまま受け止める
例2:夕食の場面
❌ 否定的な対応 「文句言わないで食べなさい!」 「わがまま言わないの。作ってもらっといて何なの」
⭕ ありのままを認める対応 「ハンバーグが良かったんだね。魚が出てきてガッカリしたんだね」 「期待してたのと違ったから、食べる気がしないんだね」
→子どもの期待と現実のギャップ、そこから生まれた不満の気持ちを否定せず認める
例3:約束の場面
❌ 否定的な対応 「仕方ないでしょ。そんなに不機嫌にならないで」 「拗ねてたら次も連れて行かないよ」
⭕ ありのままを認める対応 「すごく楽しみにしてたのに行けなくなって、がっかりだよね」 「約束が守られなくて、悲しいし、怒りたい気持ちもあるよね」
→子どもの期待が裏切られた失望と怒りの感情をそのまま認める
ありのままを認めるとは:
- 拗ねている状態を叱らない
- 子どもの期待があったことを認める
- その期待が叶わなかった悲しさ・怒り・失望を言葉にして返す
- 「あなたの気持ちを私は受け入れるよ」というメッセージを伝える
拗ねる行動そのものを正当化するのではなく、拗ねる元になった「気持ち」を受け止めることで、子どもは自分の感情を理解してもらえたと感じ、徐々に落ち着いていくことができます。
ありのままを理解し認めることに難しさを感じたら
しかし拗ねる子どものありのままを理解し認めることは、案外難しいように思います。
なぜなら子どもが拗ねることに問題を感じる時、拗ねることはいけないこと(=悪)、という想いが含まれてしまっているからです。
子どもがいけないことをしていると思うと、無意識にイライラしたり、ソワソワしたり、嫌な感じが出てきたりするのが一般的かもしれません。
拗ねる子どもに対しネガティブな想いが出てくる時、親自身の、拗ねることに対するインナーチャイルドが絡んでいる可能性が高いです。
なので、拗ねる子どものありのままを理解し、認めたいと思ったら、まず親自身が拗ねることに対する自分のインナーチャイルドを見つめることが大切です。
拗ねることに対する自分のインナーチャイルド?よくわからない、なんて方は、子どもが拗ねることに対する自分の想いをまず書き出してみましょう。
例えば以下のような切り口で書き出してみるといいと思います。
・ 子どもが拗ねると、子どもの将来にどんな悪いことが起きるような気がするのか
・ 子どもが拗ねると、自分にどんなデメリットがあるのか
・ 自分が子どもだったとき、拗ねる自分に対して自分の親はどう対応したのか
書き出しているうちに、「子どもの頃、妹におもちゃを取られて拗ねていたら、疲れた母親に、なんてめんどくさい子!とこっぴどく叱られた」みたいなインナーチャイルドが思い出されてくるかもしれません。
もし思い出されたら、その当時の自分の気持ちや感情を優しく受け入れてあげましょう。
子どもの頃の自分のイメージに向かって心の中で、「嫌だったね」「悲しかったね」「あなたは悪くないよ」などと、当時の自分が欲しかった言葉を言ってあげましょう。
すると、自分の子どもが拗ねていると嫌な気持ちになったのは、すねていた子どもの時の自分が母親に叱られた時を思い起こさせていたから、などと気づくかもしれません。
インナーチャイルドを受け入れて癒すことができると、拗ねる子どもに対し、「いい」「悪い」とジャッジせずに、ただありのままを受け入れられるようになっていきます。
すると、子どもはなんとなく親から受け入れられている気配を感じ、膨らんだ不満な気持ちが徐々にしぼんでいき、拗ねることを徐々にしなくなっていくでしょう。
子どもが拗ねる理由 私の場合

最後に私の経験をお話ししましょう。
今年高校生になった息子は、インナーチャイルドをつけないように気をつけて子育てしたからか、生まれてから今まで拗ねたことはほとんどありません。
反対に、私自身は特に母親に対しよく拗ねる子どもでした。
(時々暴力的になる父親に対しては報復が怖くてとても拗ねられませんでした。)
子どもの頃の私は母親が自分の思い通りにならないと、長時間不機嫌になりました。
母親に泣き喚く時代もあれば、ずっとぶつぶつ文句を言い続ける時代もあれば、数日間にわたり徹底的に無視したりする時代もあり、拗ねるバリエーションも色々で、筋金入りの拗ねる子どもでした。
威圧的な父、心配性で過干渉の母の元で育った私は、親からありのままの自分を理解された実感がなく、インナーチャイルドが大きい子どもだったんです。
なので、いちいち自己否定感からくる痛みを感じなければなりませんでした。
そして痛みを感じたくないためにしょっちゅう妄想の中で期待を大きくしてしまっていました。
でも結局裏切られて自己否定感を強くするというネガティブな連鎖の中で、どんどんインナーチャイルドを大きくしていきました。
実はインナーチャイルドが大きい子どもほど、期待を大きく持ちがちなように思います。
インナーチャイルドによる痛みのために、期待と現実のギャップから学ぶことができないので、どの期待が現実的かわからない上、自分勝手かつ一方的なことが多く、自分の想いが相手にうまく伝わらないのです。
母親への無視、突っかかる態度や不平がましい態度も、母親に自分がどれだけ辛い想いを抱いているか、理解してほしかった。
そして受け入れて欲しかった。
でもそんな風にひねくれて理解を求めても、もちろんわかってもらえません。
そして成人してからは母親の代わりに恋人や親しくなった友人たち、そして結婚してからは夫に対しすねてしまい、関係を悪化させることが続いたのでした。
そんな私が妊娠。
このままじゃ私も子どもも不幸になってしまうと不安にかられました。
そこで妊娠中に『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを受け、更に子育てを通じて自分のインナーチャイルドと向き合い続けた結果、私は拗ねることはなくなりました。
ネガティブな感情が出てきたとしても、ひねくれた表現で相手にぶつけることはなくなって素直に表現できたり、自分の問題として自分の中で取り扱うことができるようになったからです。
そんな自分の経験もあり、拗ねる大きな心理的要因にインナーチャイルドがあることを実感しています。
まとめ

子どもが拗ねる原因と対処法とお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
まずは拗ねる構造を知った上で、ありのままの子どもを理解し認める、ということをしようとしてみてください。
以下の記事を参考になるかもしれません。
本当は子どもだって拗ねたくないんですよね。
拗ねる子どもだった私も、拗ねて母親を困らせる自分が大嫌いでした。
なんでこんなふうになってしまうんだろう、と悩んでいました。
拗ねる子どもを理解し認めようとすることは、自分の子ども時代を理解し認めようとすることにもつながります。
インナーチャイルドの影響を実感した私は、自ら『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを提供するようになりました。
どうしても拗ねる子どもが受け入れられない方、ご自身のインナーチャイルドが気になる方に特におすすめのセッションです。
・子どものありのままを理解し、認めてあげたい。
・感情の波を穏やかにしたり、感情的になる時間を減らしたい。
・子どもと一緒に、無邪気に笑って楽しめる時間をふやしたい。
・自分も子どもも大丈夫、と無条件に信頼したい。
・自分は子どものために何をしたらいいのか、感覚的にわかるようになりたい。
『インナーチャイルド』を扱うヒーリングセッションに興味がある方は、こちらのページをご覧ください。
せっかく自分の元にうまれてきてくれたんですから、拗ねることも含め、子どものありのまま受け入れ、明るく前向きに社会に送り出してあげたいですよね。
ありのままの子どもを受け入れられる自分になるためのサポートが必要な方、お気軽にご相談ください。
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