子どもの五つの心の傷~子どもの心の傷の対処法~

 

子どもに心の傷があるんじゃないだろうか。

 

事故にあった、大病をした、いじめにあった、誰かからひどいことをされたなど、子どもの心に傷が残る出来事があったのかもしれません。

 

しかし、親である私自身が傷つけてしまったかも、、、と気になる人もいるでしょう。

 

感情的に怒ってしまった、子どもの気持ちを裏切るようなことをしてしまった、何度も傷つけるようなことを言ってしまった、などなど。

 

悲しそうな顔をしたり、こちらの様子を伺うようなそぶりをしたり、おどおどしたり、怒りだしたり、ふさぎ込んだりなど、ネガティブな子どもの態度に、何か心に原因があるんじゃないかと心配になるかもしれません。

 

どうやったら子どもの心の傷を癒せるんだろう。

 

子どもの心の傷が気になる方へ、10年以上沢山の大人や子どもの深い心の傷~トラウマ~を癒してきた経験から、子どもの心の傷の対処法をお伝えしたいと思います。

 

子どもの頃に生じる五つの心の傷

 

 

子どもの心の傷にはどんなものがあるのでしょうか。

 

カナダでベルトセラーになったリズ・ブルボー氏の著書「五つの傷」の中で子どもの頃に主に親との関係の中で生じる五つの心の傷がその人の一生を左右すると書いています。

 

五つの傷 : 拒絶による傷、見捨てによる傷、侮辱による傷、裏切りによる傷、不正による傷

 

以下に五つの傷についてお伝えします。

 

拒絶による傷

 

 

子どもが親から拒絶されたと思い込んでしまったことによる心の傷。

 

(どんなことで拒絶されたと感じるのか、例)

・親が自分とは違う性別の子どもを持つことを望んでいた。

・いらだちとともにそっぽを向かれた。

・抱っこしてもらいたいときに抱っこしてもらえなかった。

・過保護に育てられた。

・お願いを拒否された。

 

(この心の傷を持つ人の特徴)

・自分なんかいない方がいいと感じやすい

・完璧主義

・極端な性格

・孤独を好む

・妄想癖・空想癖がある

 

(かかりやすい病気)

肌のトラブル、下痢、呼吸器疾患など

 

見捨てによる傷

 

 

親から見捨てられたと思い込んでしまったことによる心の傷

 

(どんなことで見捨てられたと感じるのか、例)

・妹や弟が生まれてほおっておかれたように感じた

・親が共働きなどでほとんど一緒にいられなかった

・異性の親との暖かい交流が欠けていた

 

(この心の傷を持つ人の特徴)

・一人で何かを決めるたり、したりすることができない(孤独を嫌がる)

・「ノー」と言うことができない

・目立ちたがり屋

・依存症

・感情の起伏が激しい

 

(かかりやすい病気)

頭痛、喘息、気管支炎、背中の痛みなど

 

侮辱による心の傷

 

 

親に侮辱された(恥ずかしい目にあわされた)と思い込んでしまったことによる心の傷

 

(どんなことで侮辱されたと感じるのか、例)

・外見をからかわれた

・排泄について叱られた(おねしょなど)

・他の人の前で、親にけなされた

 

(この心の傷を持つ人の特徴)

・自分のことを恥ずかしいと思っている

・自分を汚い、他の人より劣るダメな人間だと思っている

・人の顔色を伺っては罪悪感を感じる

・人の犠牲になることを好む

・自由になることを恐れている

 

(かかりやすい病気)

背中や肩のトラブル、呼吸器疾患、足のトラブルなど

 

裏切りによる心の傷

 

 

親に裏切られたと思い込んでしまったことによる心の傷

 

(どんなことで裏切られたと感じるのか、例)

・親が約束を守らなかった

・親が期待に応えてくれなかった

・親からいいように扱われていた

 

(この心の傷を持つ人の特徴)

・約束を守らない、あるいは無理してまでも約束を守ろうとする

・すぐ嘘をつく

・気分の変動が激しい

・周りを動かそうとする

・特別な人間になろうとする

 

(かかりやすい病気)

消化器系疾患、関節が固くなる疾患、肝臓と胃のトラブルなど

 

不正による心の傷

 

 

親に不正に扱われたと思い込んでしまったことによる心の傷

 

(どんなことで不正に扱われたと感じるのか、例)

・何かを達成するなど親の期待に応えたときだけ認められた

・ありのままの自分を認められていなかった

・兄弟姉妹、他人の子どもなどとよく比べられていた

 

(この心の傷を持つ人の特徴)

・完璧主義

・自分を正当化することが多い

・自分と他人とを比べたがる

・間違えることが怖い

・自分の選択に自信がない

・自分を喜ばせることに罪悪感を感じる

 

(かかりやすい病気)

便秘、循環器系のトラブル、不眠など

 

参考:「五つの傷」リズ・ブルボー著 ハート出版

 

子どもの心の傷の対処法

 

 

ではうちの子にも心の傷がありそう・・・と言う場合、どう対処していったらいいのでしょうか。

 

子どもの心の傷が気になるとき、このままではこの子によくないことが起きるかも・・・、と心配になっています。

 

このままではきっとよくないことが起きる、と感情で心が揺れている時、見ているのはまだ現実になっていない未来のネガティブな子どものイメージであり、目の前の子どもではありません。

 

子どもは親が目の前の自分を見ていないこと、そしてきっとよくないことが起きるに違いないと心配されていることに傷つきます。

 

 

 

目の前の子どもを見て、「きっとこの子は大丈夫。もし心の傷があったとしても、この子はそれを乗り越える生きる力を持っている。」と信頼しましょう。

子どもは親から信頼されることで、自己肯定感が保たれ、たくましく生きる力を育んでいくのです。

 

もし、「いや、そうは言っても、やっぱり心配。絶対、このままじゃヤバい。どうしよう。」という気持ちが湧いてくることが抑えられないときは、あなた自身の心の傷を子どもが見せてくれている、と捉えてください。

問題なのは子どもではなく、子どもを問題視してしまう自分の心。

そう捉えることで、自分の問題を子どもに写し出すことが減り、子どもをありのままに見れる状態に近づいていきます。

 

そして子どものありのままを見ることができるようになると、今の子どもに必要なこと(何もしないことを含めて)が感覚的にわかるようになってきます。

 

信頼することが難しいという場合は

 

 

信頼したほうがいいことはわかった。

でもいざ、子どもが悲しそうな顔をしたり、こちらの様子を伺うようなそぶりをしたり、おどおどしたり、怒りだしたり、ふさぎ込んだりなど、ネガティブな子どもの態度を前にすると、勝手に感情が湧いてきて心が揺れ動いてしまう、という場合もあるでしょう。

 

また、いくら子どもを傷つけないようにしようと気を付け、不用意な言動をしないよう我慢していても、うまくいかないことも多いものです。

またやってしまったと後悔し、自分を責めることを繰り返すこともあるかもしれません。

 

子どものためだとわかっているのに、どうして自分自身を変えることが難しいのでしょうか。

 

それは親自身の心の傷が変化の足を引っ張るからです。

 

先ほど紹介した「五つの傷」の本には、自分の中の傷を見つけ、傷を癒す方法も書かれています。

自分の心の傷をいやすことに興味がある人は是非ご一読されてみてください。

 

しかし残念ながら、何度も繰り返し傷ついたり、大きな感情の揺れとともに傷ついた場合、根深い心の傷~インナーチャイルド~となり、根本的に癒すのがとても難しくなります。

短期間で根本的に癒したい、と言う場合は専門家のサポートを受けることをお勧めします。

 

まとめ

 

 

子どもの心の傷が気になるのは、自分自身の心の傷が痛むから。

 

そういう意味では、子どもは、「あなたの心の傷があるんだよ。そこを癒せば楽になるんだよ。」って教えてくれる存在なのです。

特に子育て中の方へのヒーリングや、子どもへのヒーリングをしていると、そう実感します。

 

親子一緒に心の傷から解放されたい方、経験豊富な八神がサポートします。

 

私は自分が受けて変化の実感があったヒーリング『インナーチャイルドを扱うヒーリング』を2009年から自分でも提供しています。

興味ある方はこちらのページをご覧ください。

 

 

 

 

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