
「あ、今の言い方、お母さんそっくり・・・」
子どもを叱った直後、自分の口から出た言葉にハッとして、背筋がひやっとした。
そんな経験はありませんか?
あんなに嫌だった、あの口調。
あんなに言われたくなかった、あの一言。
自分は絶対に、ああはならないと思っていたのに、
どうして、よりによって母と同じ言い方をしてしまうんだろう。
(私も、結局、母と同じ!?)
そう感じているのは、あなただけではありません。
私は八神詠子といいます。
インナーチャイルドヒーラーとして、たくさんの子育てに悩むお母さん方に、3,000件以上のセッションをしてきました。
実は私自身も、母が父を小馬鹿にするような言葉遣いをしているのを聞いて育ち、結婚してから、気づかないうちに同じ言い方をしてしまっていた時期があります。
自分では普通に話しているつもりなのに、言葉の選び方が、あの頃の母とそっくりだったんです。
だからこそ、口から出た言葉にゾッとする気持ちが、よくわかります。
今日は、なぜ母と同じ口調が出てしまうのか、その奥で何が起きているのかと、そこから抜け出していくための方法を、順番にお伝えしますね。
<この記事でわかること>
・気づいたら母と同じ言葉や口調になってしまう、あるあるの場面
・嫌だったはずの口調が、自分から出てきてしまう理由
・母と同じ口調が出たとき、今日からできること
・根本から変えていくために知っておきたいこと
気づいたら母と同じ言葉が出ている、あるある
まずは、こんな場面に覚えがないか、一緒に振り返ってみましょう。
「私だけじゃなかった」と思えるだけでも、少し肩の力が抜けるはずです。
子どもを叱る言葉が、母の口ぐせと重なる
焦っているときや、余裕がないときほど、口をついて出てくる言葉があります。
たとえば、こんな言葉・・・
・「何回言ったらわかるの!」
・「ちゃんとしなさい!」
・「誰のためにやってると思ってるの」
・「どうせまたやらないんでしょ」
・「もういい、お母さんがやるから」
どれも、子どもの頃、聞き覚えがあるかもしれません。
自分が言われたときの、胸がぎゅっと縮む感じまで、一緒によみがえってくることもあります。
言葉だけでなく、声のトーンやため息まで似ている
似てしまうのは、言葉だけではありません。
声が低くなる。語尾が強くなる。ため息をつく。
「もういい」と黙り込んで、冷たく背を向けてしまう。
子どもが何を言っても無視してしまう。
気づいたときには、母がしていた表情や仕草と、そっくり同じことをしている。
そんな自分に、ドキッとした経験がある人もいるのではないでしょうか。
そのあとに押し寄せる、自己嫌悪
そして、そのあとに、こんな声が聞こえてきます。
(なんであんな言い方しちゃったんだろう)
(あんなに嫌だったのに、私も同じことしてる)
(こんな母親で、この子、大丈夫かな・・・)
叱った瞬間よりも、あとから自分を責める時間のほうが、ずっと苦しい。
そんな人も、少なくありません。
なぜ、嫌だったはずの母の口調が、自分から出てくるのか
ここまで読んで、「そう、まさにそれ!」と思ったなら、少し安心してください。
母と同じ口調が出てしまうのには、ちゃんと理由があります。
「私の性格が母に似ているからだ」と、結論を急がなくて大丈夫です。
何年も聞いていない曲のサビだけ、口ずさめるように
子どもの頃によく流れていた曲を、ふと耳にして、サビだけ自然に口ずさめた。
そんな経験はありませんか?
何年も聞いていないはずなのに、歌詞もメロディも、体がちゃんと覚えている。
毎日のように聞いていた母の言葉も、それと同じです。
意識して覚えたわけではないのに、言葉の選び方も、口調も、間の取り方も、子どもの頃の自分の中に、そのまま染み込んでいます。
そして、余裕がなくなったとき、考える間もなく、その言葉が先に出てきてしまうんですね。
インナーチャイルドが刺激されて、あの頃の言葉があふれ出す
もうひとつ、深いところに理由があります。
それが、インナーチャイルドです。
インナーチャイルドとは、子ども時代についてしまった心の傷、満たされなかった想いのこと。
母の言葉を浴びていたとき、悲しかったこと、怖かったこと、わかってもらえなかったこと。
そんな気持ちは、そのときの言葉や口調と一緒に、インナーチャイルドとして心の奥に残っています。
そして、子育てで思い通りにならない場面に出会うと、そのインナーチャイルドが刺激されて、あの頃の感情と、あの頃聞いた言葉が、一気にあふれ出してしまいます。
あなたの意志が弱いからでも、母のようになりたいからでもなく、そういう仕組みがあるからなんです。
私の体験談:母が父を小馬鹿にする言葉を聞いて育った
私の母は、過干渉で、気分の浮き沈みが激しい人でした。
そして、父を小馬鹿にするような言葉遣いを、日常的に私の前でしていたんです。
子どもの私は、それを聞きながら、そういう話し方が、家族の中での「普通」なんだと、無意識に学んでいきました。
だから、結婚して夫と暮らし始めたとき、気づかないうちに、母が父にしていたのと同じ言い方を、夫にしてしまっていたんです。
自分で気づいたのは、37歳で『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを受けてから。
そしてヒーリングの回数が進むにつれて、少しずつ、その言葉遣いも落ち着いていきました。
ここからは、この母の口調が、あなたの中に具体的にどう残っているかを見ていきますね。
その口調は、あなたの中にどう残っているか
こんなふうに、子どもの頃、母の言葉や態度を繰り返し浴びていると、そのときの気持ちが、押し込められたまま、インナーチャイルドとして心の奥に残っていきます。
残るのは、言葉だけではありません。
その言葉を浴びたときの、怖さ、焦り、悲しさ。
そんな気持ちが、母の言葉とセットで、心の奥にしまわれているんです。
だから、似た気持ちになる場面に出会うと、あの頃の気持ちが先に動き出して、いちばん耳になじんだ母の言葉が、一緒に口から出てきます。
たとえば、こんな場面です。
朝の支度が進まない子どもを前に、時計をちらちら見ながら、あなたはこんなふうに思っているとします。
(早くしてよ、もう時間ないのに)
(どうして私ばっかり、こんなに焦らなきゃいけないの)
(もう、私が全部やったほうが早い)
そして口から出たのは、「何回言ったらわかるの!」という一言。
その焦りは、子どもの頃にも、感じたことはありませんでしたか?
朝、もたもたしていると、母に「何回言ったらわかるの!」と声を荒らげられる。
怖くて、焦って、泣きそうになりながら、その気持ちを飲み込んで、急いで支度をした。
きちんとしていないと、母の機嫌が悪くなる。
だから、ちゃんとしなきゃと必死だったあの頃の自分。
今、子どもののんびりした姿を見て、その焦りと怖さが一気によみがえり、いちばん耳に残っている言葉が、先に出てしまう。
そこには、「ちゃんとしていないと、受け入れてもらえない」というあなたの中の傷が、刺激されているのかもしれません。
もうひとつ、こんな場面もあります。
子どもが、泣きながら「ごめんなさい」と言ってきた。
でも、まだ気持ちが収まらなくて、「もういい」と言って、ふいっと背を向けてしまう。
子どもが、おろおろとこちらを見ているのがわかるのに、冷たい空気をゆるめられない。
実はこの感覚、ずっと前から知っているものかもしれません。
子どもの頃、何度も「ごめんなさい」と謝ったのに、母は「もういい」と冷たく背を向けた。
許してほしくて、そばに行きたかったのに、近づけなかった。
その寂しさを、ぐっと飲み込んだ。
今、謝ってくる子どもの姿に、あの頃の自分が重なって、胸がざわつく。
そのざわつきをどうしていいかわからず、あの頃、母がしたのと同じように、距離を置いて自分を守ろうとしてしまう。
そこには、「気持ちを出しても、受け止めてもらえない」というあなたの中の傷が、刺激されているのかもしれません。
あなたが子ども時代に浴びてきた母の言葉や態度と、今、子どもに向けてしまう言葉や態度に、何かつながりはありませんか?
つまり、母と同じ口調が出てしまうのは、あなたの性格が母と同じだからでも、あなたが悪い母親だからでもありません。
母親と同じ反応が出ることと、母親と同じ人間であることは違います。
子どもの頃から積み重なってきた傷が刺激されているという、心からのサインなんです。
母と同じ口調が出たとき、できること
理由がわかったところで、じゃあどうすればいいのか。
具体的に見ていきますね。
「あ、母の口調だ」と、心の中でつぶやく
母と同じ言い方をしてしまった、と気づいたら、まず、責めずに、ただつぶやいてみてください。
(あ、今の、母の言い方だったな)
それだけで十分です。
「やってしまった」と自分を責める前に、気づけた自分を認める。
気づけるということは、あの頃と同じ流れに、ほんの少し距離が生まれ始めているということだからです。
言い直す一言を、決めておく
言ってしまった言葉は、取り消せません。
でも、言い直すことはできます。
たとえば、こんな一言を決めておくのはどうでしょうか。
「ごめん、お母さん、さっきの言い方、きつかったね。もう一回伝えるね。」
完璧に言い直せなくても大丈夫。
「言い直す」という選択肢があるだけで、叱ったあとの気持ちが、ぐっと軽くなります。
言い直す姿は、子どもにとって、「間違えても、やり直せる」という安心にもなります。
根本から変えるには、インナーチャイルドと向き合うこと
日常の小さな工夫だけでも、少しずつ変化は起きます。
そのうえで、根本から母の口調が出てしまう流れを手放すには、あなた自身の中にある「ちゃんとしていないと受け入れてもらえない」といったインナーチャイルドと向き合うことが近道です。
向き合うといっても、難しく考えなくて大丈夫です。
母と同じ言葉が口から出そうになった瞬間、それを抑え込もうとせず、「今、あの頃の私が出てきているんだな」と、自分自身で気づいてあげる。
たったそれだけでも、心が少しずつゆるんでいきます。
私自身は37歳で妊娠したとき、『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを受けました。
エネルギーレベルでインナーチャイルドを扱ってもらうので、過去を細かく思い出して話す必要がなく、それが私には合っていました。
そして心の奥の傷がほどけていくにつれて、夫や子どもを前にしても、以前のように反応的に思わぬ言葉や態度がでることが少なくなっていったんです。
長年積み重なってきた気持ちや感情に、自分ひとりで向き合うのは、決して簡単なことではありません。
実は、幼少期の傷は自分ひとりで振り返ろうとすると、無意識に「見ないふり」をしてしまうことも多いんです。
「そんなに大変な家庭じゃなかったし…」と、つい自分の気持ちにフタをしてしまうんですね。
(私もそうでした!)
だからこそ、専門家の力を借りれば、一人で抱え込むよりも、ずっと早く前に進んでいけます。
まとめ
ここまで、母と同じ口調で子どもを叱ってしまうときに、心の奥で起きていることと、できることをお伝えしてきました。
母と同じ言葉が口から出てしまうのは、あなたが母と同じ人間だからではありません。
何年も聞いていない曲のサビを、ふと口ずさめるように、子どもの頃に何度も浴びた言葉は、考える前に先に出てきます。
そして余裕がなくなったとき、心の奥にあるインナーチャイルドが刺激されて、あの頃の言葉まで無意識に一緒にあふれ出してくるんですね。
だから、全部をいっぺんに変えようとしなくて大丈夫。
次にハッとしたときは、心の中で(あ、母の口調だな)とつぶやいてみる。
そして、言い直す一言を、ひとつだけ決めておく。
そのどちらかひとつで十分です。
「また母と同じことをしてしまった」と、自分を責めすぎないでください。
母と同じ言葉にハッとして、胸を痛めているのは、子どもを大切に思っているから。
その気持ちがあるから、こうして悩んでいるのだと思います。
大丈夫、ちゃんと変わっていけますよ。
あなたの毎日が、少しずつ、やさしい言葉で満たされていきますように。
心から、応援しています。
・母と同じ口調が出てしまう自分を、もう責めたくない。
・子どものためにも一刻も早く変化したい。
・元に戻らない変化をしたい。
・子どもへのインナーチャイルドの連鎖を止めたい。
・子どもと一緒に、無邪気に笑って楽しめる時間を増やしたい。
私の『インナーチャイルド』を扱うヒーリングセッションでは
・インナーチャイルドをエネルギー的に扱っていく
・満たされなかった想いや、押し込めてきた感情をゆるめていく
・以前ほど感情に揺さぶられない自分になっていく
こうしたプロセスをサポートしています。
つらい過去を、細かく話す必要はありません。
興味がある方はこちらをご覧くださいね。
もっと詳しく知りたい方へ。
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母の口調が出てしまうのは、あなたが母と同じだからではありません。
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