子どもの将来が不安なあなたへ|不安の正体と心が軽くなる考え方

 

子どもが言うことをきかない。

 

反抗的。

 

すぐむくれる。

 

友だちが少ない。

 

成績が悪い。

 

 

そんな我が子の姿を見ていると、「このままでこの子の将来は大丈夫だろうか」と不安にかられることはありませんか。

 

子どもに幸せになってほしい、と願っているからこそ湧いてくるその気持ちは、子育てをしている親としてとても自然なものです。

 

 

でも、同時にこうも思うかもしれません。

 

 

「こんなに不安になるのは私だけなのかな。」

 

「この不安、いったいどうしたらいいんだろう。」

 

 

ここでは、子どもの将来への不安が生まれるメカニズム、親の不安が子どもに与える影響、そして不安から一歩抜け出すための考え方をお伝えしたいと思います。

 

 

子どもの将来が不安になるのは当然のこと

 

まず最初にお伝えしたいのは、子どもの将来に不安を感じているのはあなただけではない、ということ。

 

ある調査では、8割近くの親が子どもの将来に何らかの不安を感じていると回答しています。

 

 

「ちゃんとした仕事に就けるだろうか」「人間関係でつまずかないだろうか」「この変化の激しい社会の中で生きていけるだろうか」――そんな悩みを抱えている親はとても多いんです。

 

 

特に今は、AIの発達で仕事がなくなると言われたり、経済的な先行きが不透明だったり、子育てに関する情報があふれていたり。

 

不安を感じる材料には事欠きません。

 

 

だから、不安を感じること自体を「ダメなこと」だとは思わないでくださいね。

 

大事なのは、その不安とどう向き合っていくかです。

 

 

なぜ子どもの将来がこんなに不安になるのか

 

多くの親が感じる不安の種類

 

子どもの将来への不安には、いろいろな種類があります。

 

 

たとえば、学力や進路のこと。

 

「勉強が苦手で、将来やっていけるだろうか」という不安は、子育て中の親御さんなら一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

 

 

人間関係のこと。

 

「友だちが少ないけど、社会に出てやっていけるのかな」「コミュニケーションが苦手で大丈夫だろうか」という心配もよく聞きます。

 

 

経済的な自立のこと。

 

「将来ちゃんと働いて、自分で生活していけるだろうか」という不安もありますよね。

 

 

そしてもうひとつ、とても多いのが次のような不安です。

 

 

「自分の子育てが悪いのでは」という不安

 

「子どもの将来が不安」と感じている方の中には、子どもの側ではなく、自分自身の子育てに原因があるのではないか、と苦しんでいる方がたくさんいらっしゃいます。

 

 

「また怒ってしまった。こんな育て方をしていたら、この子の性格に影響するのではないか。」

 

「毎日イライラして叱ってばかり。こんな親に育てられて、将来この子は大丈夫だろうか。」

 

 

怒った後に押し寄せる罪悪感。そしてその罪悪感が、「自分のせいで子どもの将来がダメになるのでは」という不安に変わっていく。

 

この苦しみは、本当につらいものです。

 

 

でもね、ここで知っておいていただきたいことがあります。

 

怒ってしまうこと自体が問題なのではなくて、「イライラして怒ってしまう自分」を責め続けることが、子どもとの関係をより苦しくしていることが多いんです。

 

「自分はダメな親だ」と思えば思うほど、心に余裕がなくなり、またイライラして怒鳴ってしまう。

 

怒ってはまた自分を責める。この繰り返しに疲れ果てている方も少なくありません。

 

 

大切なのは、「なぜ自分はこんなに怒ってしまうのか」「なぜこんなに不安になるのか」、その根っこに気づいていくことです。

 

怒りや不安の根っこには、あなた自身が子ども時代に体験した何かが隠れていることがほとんどなんです。

 

これについては、この後の「不安の本当の正体」で詳しくお伝えしますね。

 

 

不安の本当の正体

 

子どもが言うことをきかない、という同じ現実を前にしても、反応は人それぞれです。

 

 

「このままだと社会人になって上司の言うことをきかなくなり、仕事ができない人になってしまう」とネガティブな将来イメージが浮かぶ人もいれば、「親の言うことをきかないって自立への一歩だな」とポジティブに捉える人もいます。

 

 

ほら、自分は不安なのに、夫はまったく不安に思わない、なんで!? というケースも多いですよね。

 

なぜ同じ現実を見ているのに、これほど反応が違うのでしょうか。

 

 

実は、子どもに対する不安は、親自身が持っている不安が子どもに写し出されていることがほとんどなのです。

 

その不安のほとんどは、親自身の成長過程で大きくなったものです。

 

子どもの頃、「言うことをきかないとろくな大人になれないよ」と親から刷り込まれていたり、自分の本音を言ったら仲間外れにされたというような心の傷があったりすると、自分の子どもにそのイメージを写し出してしまうのです。

 

 

そして自分の中に不安がある限り、子どもの中に不安な点を探し出してしまいます。

 

子どもが完璧であったなら、子どもが完璧であることに不安を感じるかもしれません。

 

 

つまり、「子どもの将来が不安」という気持ちの奥には、子どもの問題ではなく、自分自身の心の中にある不安の種が隠れているんです。

 

 

親の不安が子どもに与える影響

 

ここはとても大切なところなので、少し丁寧にお伝えしますね。

 

親が子どもの将来に不安を持っていると、「このままだと将来こんな悪いことが起きるから、今あなたはこうした方がいい」という行動や言動につながりやすくなります。

 

また直接的に言葉にしなくても、がっかりした顔や不満そうな顔、心配そうな顔をしたりして、不安に思っていることが雰囲気で察知されることもあります。

 

それは、「このままだとあなたはダメになる」=「今のあなたはダメ」という存在否定のメッセージとして子どもに伝わってしまいます。

 

そして子どもの自己否定感を大きくし、自己肯定感を下げることにつながっていくんです。

 

 

自己否定感が大きく、自己肯定感が低い子どもは、「どうせ自分はダメなんだ」という発想になりやすく、人生をあきらめがちになります。

 

反対に、「どうせ自分はダメなんだ、だから頑張らなければ!」という発想になり、がむしゃらに頑張ることにつながる場合もあります。

 

でもそういう頑張りは、いくら成果につながっても、心から満たされることがないんです。

 

心が満たされない頑張りは、体や心が病んでしまう原因にもなります。

 

 

子どもの将来のことを本当に考えるなら、不安から子どもを変えようとすることのデメリットは、案外大きいのかもしれません。

 

 

子どもの将来への不安を軽くする3つの考え方

 

不安は止めようと思って止められるものではありません。

 

でも、不安を感じつつも、その不安に言動や行動が引っ張られにくくなる方法はあります。

 

つまり、不安から一歩抜け出した状態をつくることはできるんです。

 

ここでは、そのための3つの考え方をお伝えします。

 

 

①「不安ベース」と「信頼ベース」を見比べてみる

 

子どもの将来が不安に感じるとき、あなたは「不安ベース」の考え方をしています。

 

 

「このままだと子どもの将来にきっと悪いことが起きるから、◯◯しなきゃ」

 

 

これが不安ベースの考え方です。

 

そこから一歩抜け出したいとき、自分にこう問いかけてみてください。

 

 

「何があってもなくても、子どもの将来はバラ色だとしたら、今、私はどうするのか。」

 

 

これは、子どもの将来を無条件に信頼する、「信頼ベース」の考え方です。

 

信頼ベースの考え方を自分の中に持っておくだけでも、不安から少し距離ができます。

 

 

たとえば、

 

◾️ 言うことをきかない子は、将来人に迷惑をかける人になってしまうから、今無理やりにでも言うことをきかせる

不安ベース

 

◾️ 今、言うことをきかなくても、この子の将来はバラ色だとしたら、今はそういう時期だと思って見守る

信頼ベース

 

 

この二つをフラットに見比べてみてください。

 

フラットに見るだけでも一呼吸おくことができ、今までは気づかないうちに不安の影響を受けていた言動や行動に、少しずつ変化が起こってくるでしょう。

 

 

さらにもうワンステップ進むと、「今の自分は、不安ベースと信頼ベース、どちらの考え方を選択するのか」を決めます。

 

もちろん、今は不安ベースでいたいから不安ベースを選択する、でもいいのです。

 

大切なのは、無意識に不安に巻き込まれるのではなく、自分で選んでいるという感覚を持つことなんです。

 

 

② 不安は「自分のもの」と認める

 

不安が生じることを子どものせいにしている限り、不安はなくなりません。

 

「この子がもっとちゃんとしてくれたら、私は不安にならないのに」と思っているうちは、不安のコントロールを子どもに預けてしまっている状態です。

 

本当のところは、子どもの将来が悪いものになるのか良いものになるのか、今の時点では誰にもわからないわけです。

 

また、悪いものか良いものかという判断も、人それぞれ。

 

 

究極、どんなに周りの人が「子どもの人生が最悪」と思っていたって、本人が心から自分の人生を幸せだと感じているなら、それでいいのかもしれません。

 

 

「この不安は子どものせいではなく、自分の中にあるもの」と認めることができるだけでも、子どもの自己肯定感に与える悪影響は減っていきます。

 

そして不安に思うのをやめよう、と心の底から思えたとき、不安を解消していくための行動を自分で起こせるようになります。

 

 

③ 不安の根っこにある心の傷に気づく

 

①と②を実践しても、「頭ではわかるけど、気づくとまた不安に飲み込まれている」という方も少なくありません。

 

それは、不安の根っこが深いところにあるからかもしれません。

 

先ほどお伝えしたように、子どもへの不安の多くは、親自身が子ども時代に体験したことから生まれています。

 

 

親から否定されたこと、友達関係で傷ついたこと、「こうしないとダメ」と刷り込まれたこと、などなど・・・

 

 

そうした心の傷(インナーチャイルド)に気づくことで、「ああ、この不安は子どもの問題ではなくて、自分の過去から来ていたんだな」と腑に落ちる瞬間があります。

 

腑に落ちるだけでも、不安に巻き込まれる度合いがぐっと変わってくるんです。

 

もし「考え方を変えるだけではなかなか楽にならない」「同じパターンを繰り返してしまう」と感じる方は、その根っこにある心の傷を丁寧に見ていくことが、遠回りに見えて一番の近道かもしれません。

 

 

子どもの将来を信頼できるようになると

 

不安ベースから信頼ベースへ。

 

この変化が少しずつ起きてくると、子どもとの関係にも変化が現れます。

 

親が「この子は大丈夫」という安心感を持って子どもを見ていると、子どもはそれを感じ取ります。

 

「自分はこのままでいいんだ」というメッセージを受け取った子どもは、自然と自己肯定感が育っていきます。

 

 

自己肯定感が高い子どもは、失敗しても「また頑張ろう」と思える力を持っています。

 

自分で考え、自分で選び、自分の人生を楽しむことができるようになっていく。

 

 

それはきっと、親が子どもに一番願っている姿ではないでしょうか。

 

 

子どもの未来を信頼するということは、子どもの力を信じるということ。

 

そしてそれは、自分自身の子育てを信頼することでもあるんです。

 

 

まとめ

 

不安ベースで考えることが多いと感じる方は、「子どもの将来がバラ色だとしたら、今どうするか」という問いかけを、ぜひいろいろな場面で使ってみてください。

 

子どものことを信頼ベースで見られるようになったら、次はご自身のことを問いかけてみてください。

 

「何をやってもやらなくても、自分の将来はバラ色だとしたら、今、どうするか。」

 

 

子どもは、自分のことを見せてくれる鏡のようなもの。

 

子どもへの信頼は、自分への信頼とつながっているはずです。

 

 

 

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