
子どもが泣くまで怒る続けてしまった、ということはありませんか。
きっかけは些細なことかもしれません。
大事な本に子どもがジュースをこぼしてしまった
「やって」と言っていることをなかなか子どもはやろうとしない
子どもが生意気な感じで口ごたえしてきた
などなど
カッと火がついた怒りは止めようがなく、どんどんメラメラとエスカレートしてきて、なかなかおさまらない。
子どもがへらへらと笑っていたり、嫌そうな顔をしていたりすると、バカにしてるのか!?とばかりに、ますます燃え上がる。
子どもが泣き出して、やっとおさまるかと思いきや、ネチネチと怒りはくすぶり続ける。
怒りがおさまった後は一人で自己嫌悪の反省会。
この記事では、15年以上にわたり母親の感情コントロールをサポートしてきたヒーラー・カウンセラーの視点から、なぜ子どもを泣くまで怒ってしまうのか、そしてそのループから抜け出す具体的な方法をお伝えします。
この記事の目次
あなただけじゃない!泣くまで怒ってしまう母親たちの声
まず知っていただきたいのは、子どもを泣くまで怒ってしまう経験は、決して珍しいことではないということです。
よくあるパターン
- 朝の忙しい時間に:
保育園に遅刻しそうなのに、子どもが着替えようとしない。
「早くして!」が「なんで言うこと聞けないの!」にエスカレートし、子どもが泣き出すまで怒鳴ってしまう。
- 宿題をなかなかやらない時:
「宿題やりなさい」と何度言ってもゲームをやめない。
怒りがどんどん膨らんで、最終的に子どもが泣くまで怒り続けてしまう。
- 兄弟げんかの仲裁で:
何度注意しても兄弟げんかが止まらない。
イライラが限界に達し、両方に怒鳴りつけてしまう。
- 口答えされた時:
注意したことに対して「だって」「でも」と言い訳や口答えをされると、バカにされているように感じてますます怒りが増幅する。
- 同じことを繰り返す時:
「何度言ったらわかるの!」という言葉とともに、子どもが泣き出すまで説教が止まらなくなる。
これらのパターンに共通するのは、最初は些細なきっかけだったということ。
でも、一度火がつくと止められなくなってしまうのです。
なぜ子どもを泣くまで怒ってしまうのか【心理メカニズム】
子どもを泣くまで怒り続けてしまうのには、実は心理的・生理的なメカニズムがあります。
理解することで、対処法も見えてきます。
感情のエネルギーは空間に広がる

感情には、空間に広がるエネルギーとしての性質があります。
同じ部屋にイライラしている人がいると、自分もなんだかイライラしてくる経験はありませんか?
これは、感情のエネルギーが空間内に広がっているからです。
特に家の中のような限られた空間では、一度怒りの感情が発生すると、その空間全体に怒りのエネルギーが充満していきます。
感情的になればなるほど、そのエネルギーは濃くなっていきます。
そして、その空間にい続ける限り、いくら頭では「落ち着こう」と思っても、充満した怒りのエネルギーの影響を受け続けてしまうのです。
これが、怒りがどんどんエスカレートしていく一つ目の理由です。
感情のやりとりのループが生まれる

泣くまで怒り続けてしまう背景には、「感情のやりとりのループ」という現象があります。
怒りの感情を放出し続けていると、自分の中の感情エネルギーがあった場所に隙間ができます。
すると、その隙間を埋めたくて、無意識に相手から感情エネルギーを奪いたくなるのです。
つまり、相手に何らかの感情的な反応を起こさせたくなってくるのです。
親子間でよく起こる感情のループ
<親:怒る → 子ども:泣く・悲しむ>
最も一般的なパターン。
子どもが泣くことで、親の中の隙間が一時的に埋まります。
<親:怒る → 子ども:怒り返す>
思春期の子どもや、親と似た気質の子どもに多いパターン。
怒りの応酬になります。
<親:怒る → 子ども:無反応・シャットダウン>
子どもが感情を閉ざしてしまうパターン。
親はさらに反応を引き出そうとエスカレートします。
感情が飽和状態になるまで止まらない
この感情のやりとりのループは、それぞれの中で感情のエネルギーがパンパンの飽和状態になったときに、ようやく収束に向かい始めます。
つまり、子どもが泣いていても怒りが収まらないときは、まだあなたの中の感情のエネルギーが飽和状態に達していないということ。
だから、飽和状態になるまで、ますます泣かせるようなことを言い続けてしまうのです。
脳科学的な視点:扁桃体ハイジャック

脳科学の視点からも説明できます。
強い怒りを感じているとき、脳の中では扁桃体(へんとうたい)という部分が過剰に活性化しています。
扁桃体は感情、特に恐怖や怒りを司る部分です。
扁桃体が過剰に興奮すると、理性を司る前頭前野の機能が低下します。
これを「扁桃体ハイジャック」と呼びます。
この状態では:
- 冷静な判断ができなくなる
- 言動のコントロールが難しくなる
- 後で後悔するようなことを言ってしまう
つまり、「やめよう」と頭でわかっていても、脳の仕組み上、止められない状態になっているのです。
「泣くまで怒る」が子どもに与える影響
親として知っておくべき重要なことがあります。
それは、泣くまで怒られる経験が子どもに与える影響です。
子どもの心に起こること
1. 感情の否定を学ぶ
泣くまで怒られ続けると、子どもは「自分の感情は受け入れられない」「悲しくても怒られる」と学習します。
これは、自分の感情を信頼できなくなる第一歩です。
2. 自己肯定感の低下
「自分はダメな子だ」「愛されていない」という思い込みが形成されていきます。
特に幼少期に繰り返されると、この思い込みは深く根付き、大人になっても残り続けます。
3. 感情表現の抑圧
本当の気持ちを表現することを恐れるようになります。
すると、大人になってから感情のコントロールに苦しむ可能性が高まります。
4. 世代間連鎖のリスク
泣くまで怒られて育った子どもは、親になったときに同じパターンを繰り返しやすいのです。
泣くまで怒るのを今すぐ止める3つの実践的対処

ここからが最も重要な部分です。
理論ではなく、今日から実践できる具体的な対処法をお伝えします。
これらの方法は、感情のエネルギーとループのメカニズムに基づいた、シンプルだけど効果的な方法です。
対処法①:その場から物理的に離れる【最優先】
先ほど説明したように、怒りのエネルギーは空間に充満しています。
その場にい続ける限り、そのエネルギーの影響を受け続けます。
だから、まず物理的にその場を離れることが最優先です。
<具体的な実践方法>
- 別の部屋に移動する
- 「ちょっと待ってて」と一言だけ言って、別の部屋へ
- トイレ、洗面所、寝室、どこでもOK
- 外に出る
- ベランダに出る
- 玄関先に出る
- 可能なら少し散歩する(子どもの年齢による)
- 移動した先の環境も重要
- 静かな場所がベスト
- スッキリ整った空間だとより効果的
- 自然が見える場所ならさらに良い
<実践のコツ>
- 「逃げる」のではなく「リセットする」という意識
- 子どもに説明する必要はない(短く「ちょっと待ってて」でOK)
- 罪悪感を持たない(これは子どものための行動です)
<年齢別の注意点>
- 乳幼児(0-3歳):安全を確保してから離れる。見える範囲で距離を取る。
- 幼児期(4-6歳):短時間(1-2分)なら別室でもOK。
- 学童期以降(7歳-):「お母さん、少し落ち着く時間が必要」と伝えてもよい。
対処法②:子どもから心理的に離れる
感情のやりとりのループは、お互いの感情が強く結びついているときに起こります。
心理的な距離を取ることで、このループを断ち切ることができます。
<具体的な実践方法>
パターンA:物理的に離れられる場合
別の部屋に移動して、以下を実践:
- 目を閉じて深呼吸を3回
- 子どものことを一旦忘れる
- 窓の外の景色、壁の模様など、別のものに意識を向ける
パターンB:物理的に離れられない場合(小さい子が追いかけてくる等)
心理的距離を取るイメージワーク:
1. 遠景イメージ法
-
- 目の前に子どもがいても、遠くに小さく見えているようにイメージする
- まるで望遠鏡を逆から覗いているような感覚
- 子どもの声もかすかに聞こえてくるくらいのイメージ
2. ガラス板イメージ法
-
- 自分と子どもの間に透明なガラス板があるとイメージ
- 見えるけど、感情のエネルギーは遮断される感覚
3. 俯瞰イメージ法
-
- 天井から自分と子どもを見下ろしているようにイメージ
- 「あ、この親子、また怒ってるな」と客観的に見る
<実践のコツ>
- 最初は難しく感じるかもしれませんが、練習すると上達します
- 完璧にできなくてもOK。少しでも距離を感じられればそれで十分
- 子どもに冷たくするのではなく、感情的に巻き込まれないための技術と捉えてください。
対処法③:深呼吸で自律神経を整える

怒っているとき、呼吸は必ず浅く速くなっています。
これは交感神経が優位(戦闘モード)になっている状態です。
深くゆっくりとした呼吸をすることで、副交感神経が優位(リラックスモード)に切り替わります。
これは科学的に証明されている生理的なメカニズムです。
<具体的な実践方法>
基本の深呼吸(4-7-8呼吸法)
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒かけて口からゆっくり吐く
- これを3~5回繰り返す
忙しくて時間がないとき(緊急用)
- 大きく息を吸う
- できるだけ長く「ふーーーーーっ」と吐く
- これを1回だけでもやる
<呼吸と一緒にやると効果的なこと>
1. 呼吸に意識を集中する
-
- お腹が膨らむ、へこむに注目
- 鼻を通る空気の感覚に注目
- これにより「今ここ」に意識が戻る
2. 吐くときに緊張を手放すイメージ
-
- 「怒り」「イライラ」「疲れ」が息と一緒に出ていくイメージ
3. 吸うときに落ち着きを取り入れるイメージ
-
- 「落ち着き」「冷静さ」「やさしさ」が入ってくるイメージ
<なぜ呼吸が重要か(科学的背景)>
- 自律神経は自分の意志でコントロールできない
- ただし、呼吸だけは意識的にコントロールできる
- 呼吸を変えることで、自律神経の状態を変えられる
<実践のコツ>
- 完璧な呼吸法より、とにかく「意識的に呼吸すること」が大切
- 「深呼吸しなきゃ」とプレッシャーに感じないこと
- 毎日の習慣にすると、いざというときにスムーズにできる
3つの対処法を組み合わせる【最強パターン】
最も効果的なのは、これら3つを順番に実践することです
ステップ1:その場から離れる(物理的距離)
↓
ステップ2:子どもから心理的に離れる(心理的距離)
↓
ステップ3:深呼吸する(生理的リセット)
この流れで実践すると、約2~3分で状態が大きく変わると思います。
なぜ「やめよう」と思ってもやめられないのか【世代間連鎖】
ここまで読んで、「こんな簡単な方法、もう試したことある。でもやめられない」と思った方もいるかもしれません。
実は、泣くまで怒ることが繰り返されてしまうのには、もっと深い理由があります。
あなた自身が感情を否定されて育った可能性
多くの場合、子どもを泣くまで怒ってしまう親は、自分自身も子どもの頃に同じような経験をしていることがとても多いのです。
よくあるパターン:
- 泣くと「泣くな!」と怒られた
- 怒ると「生意気だ」と否定された
- 不安を訴えると「そんなこと気にするな」と流された
- 悲しんでいても「泣いても何も変わらない」と言われた
こうして育つと:
- 自分の感情を信じられなくなる
- 感情を表現することに罪悪感を持つ
- 本当の気持ちを抑え続ける
そして大人になり、親になったとき、自分が我慢してきたことを、子どもが我慢しないことが許せなくなるのです。
「私はあんなに我慢したのに」 「なんであなたは好き勝手にできるの」
この無意識の怒りが、子どもへの過剰な怒りとして表れます。
世代間連鎖を断ち切るために
この連鎖を断ち切ることは簡単ではありません。
しかし、不可能ではありません。
大切な3つのステップ:
1. 自分の感情パターンに気づく
「あ、今また同じパターンに入っている」と気づくこと自体が第一歩
2. 自分の幼少期を振り返る
どんな時に怒られたか、どんな感情を抑えてきたか、思い出してみる
3. 子ども時代の自分を癒す
泣きたかった自分、怒りたかった自分を、今の自分が抱きしめてあげる
これは「インナーチャイルドの癒し」と呼ばれるプロセスです。
時間はかかりますが、確実に変化をもたらします。
まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
最後に、最も大切なことをお伝えします。
自分を責めすぎないでください。
エネルギー的に見ると、泣くまで怒ってしまうことをやめるのは、決して簡単なことではありません。
だから、やめられない自分はなんてダメな母親なんだ、と責めすぎないでください。
なぜなら、自分を責めることは、人から責められるのと同じくらいのストレスを自分にかける行為だからです。
ストレスが一定レベル以上たまると、それが新たなイライラ爆発につながってしまいます。
つまり、自己否定は悪循環を生むだけなのです。
今日から始める小さな一歩
子どもを泣くまで怒り続けそうになったとき:
①その場から離れる ②子どもから心理的に離れる ③深呼吸をする
この3つを思い出してください。
覚え方:「離れて、離れて、深呼吸」
シンプルだけど、効果的な対処法です。
そして、簡単だからこそつい忘れてしまい、また泣くまで怒ってしまうこともあるかもしれません。
そんなときはやっぱり自分を責めすぎず、また次回、やってみようとしてください。
あなたはもう変化を始めています
この記事を最後まで読んだあなたは、すでに変化の第一歩を踏み出しています。
「変わりたい」という気持ちこそが、最も大切な出発点です。
子どもとのネガティブな感情のやりとりのループから、一歩ずつ抜け出していきましょう!
あなたなら、きっとできます。
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