
母親からの電話がストレス、なんてことはないですか。
電話に出れば延々と続く愚痴。
かけなおさなければ罪悪感。
結婚して離れて暮らしているのに、たびたび電話をかけてきて、昔と変わらない内容の話をグダグダと話し続ける母。
(お母さんも大変なんだから、愚痴くらい聞いてあげないと。)
(娘なんだから、それくらいして当たり前。)
(お母さんを助けてあげられるのは私しかいないんだから。)
そんなふうに思うものの、本当は母親との電話は苦痛。
母親からの着信があるだけで気分は憂鬱。
長い話を聞いてあげたあとは、なんだかグッタリ重くなり、モヤモヤすっきりせず、家族に当たってしまったりする。
あなたはそんなストレスを抱えていませんか?
実は私も、母親の愚痴の電話がストレスでつらかった一人です。
でも今は、母との関係を大きく変えることができました。
ここでは、母親からの電話がなぜこんなにもストレスになるのか、その心理的な原因と、自分を犠牲にせず母との関係を変えていく方法を、私自身の体験を交えてお伝えします。
この記事の目次
母親からの電話がストレスになる3つの心理的原因
母親からの電話がストレス。
そう感じるのは、あなたの心が弱いからではありません。
「母との電話が疲れる」「親からの連絡がめんどくさい」「電話が苦痛で出たくない」・・・実は、こう感じている方は本当に多いんです。
では、なぜ母親からの電話はこんなにもストレスになるのでしょうか。
15年以上、インナーチャイルドを扱うセッションを多くの親子関係で悩む方に提供してきた経験から、大きく3つの心理的原因があると感じています。
「愚痴を聞くこと=愛される条件」だと思い込んでいる
母親の愚痴を聞いてあげることが、自分の役割だと感じていませんか。
小さいころから母の愚痴の聞き役をしていた人は、「母の求めることに応えなければ愛されない」という思い込みが無意識に根づいていることがあります。
これはインナーチャイルド(幼少期についた心の傷)の影響です。
愚痴を聞かなかったら悲しい顔をされた、怒られた、嫌味を言われた。
小さいころからそんなことを繰り返し経験していると、母の求めることを満たしてあげられる自分でなければ愛されない、と深い部分で信じ込んでしまいます。
だから電話に出てしまう。聞きたくないのに、聞いてしまう。
本音は苦痛なのに、やめられない。
このズレがストレスの大きな原因になっているんです。
電話を無視すると「罪悪感」が湧いてくる
母からの着信を見て、出たくないと思う。
でも無視すると、今度はものすごい罪悪感が湧いてきませんか。
(私に電話してきたのに出てもらえなくて、一人で苦しんでいるのではないか。)
(誰にも話せずにいると、どんどん弱って死んでしまうのではないだろうか。)
こんな気持ちが、電話に出なかった後にじわじわとやってくる。
結局、罪悪感に負けてかけなおしてしまう。
そしてまた愚痴を聞かされて、モヤモヤする。
この罪悪感もまた、幼少期に「母を助けてあげないといけない」と感じ続けてきた経験からきていることが多いんです。
電話を切った後、自分の家族にイライラをぶつけてしまう
母親からの電話のストレスは、電話を切ったあとにも続きます。
長い話を聞いてあげたあと、自分でも理由がわからないけれどイライラする。
家族にキツく当たってしまう。
子どもにガミガミ言ってしまう。
これは、自分の気持ちを無視して母に付き合った反動なんです。
自分の「本当はイヤだ」という感情を押し込めると、その感情は行き場を失って、一番近くにいる家族に向かってしまいます。
母の愚痴を聞くことで母を助けたいのに、自分の家族関係がぎくしゃくして、自分が不幸になる。
なんだかおかしいぞ、と感じたら、それは自分の心が「もう限界だよ」とサインを出しているのかもしれません。
【体験談】母の愚痴の電話がストレスだった私が、母との関係を変えるまで
ここからは、私自身の体験をお話しさせてください。
母が私に愚痴を言い始めたのはいつ頃だったでしょうか。
物心つく頃には、父への愚痴を私に言い続けていたように思います。
小さいころから母の愚痴の聞き役だった
小さいころは私に甘く、体を使ってダイナミックに遊んでくれる父が好きだったように思います。
それが母に父の愚痴を聞かされ続けているうちに、母をいじめるなんて父はなんて悪い奴なんだ、と思い込むようになっていき、父をどんどん嫌いになっていきました。
父からいじめられる母を守ってあげないといけない、そうも感じていたように思います。
しかし、いくら愚痴を聞いても母は父との関係を変えようとしない。
「どうしたらいい?」と聞いてくるのでアドバイスをしても、「あなたには私の気持ちなんてわからない」と突っぱねる。
私は母の愚痴を聞くたびにモヤモヤしていました。
だって、私が何をしても、結局は母は不幸なまま、変わろうとしない。
そんなモヤモヤを抱えたまま、私は母から遠く離れて沖縄に移住することにしました。
沖縄に移住しても、心は母に占められていた
沖縄に移住したのは、沖縄に住めばなんとなく、人生が変わるような気がしたから。
しかし無意識的には母から物理的に離れたかったのが大きな理由かもしれません。
沖縄に住んでからも、母からたびたび電話がかかってきました。
母から着信があるたびに(また父と何かあったのか?)と身構え、重く暗い気持ちになりました。
着信に気付いても、本音は電話をかけなおしたくない・・・。
でも、沖縄に移住してしまったことが結果的に母を見捨てるようになってしまったような気もしていました。
だから母が求めるがままに話くらい聞いてあげないと申し訳ない、と電話をかけなおしていたのでした。
しかしいくら長時間話を聞いてあげても、私自身はスッキリすることはなく、モヤモヤするだけ。
母から物理的に離れても、心の中は母に占められている。
なんだかおかしいぞ、となんとなく気づき始めました。
インナーチャイルドという概念の出会い
そんな時、生きづらさをなんとかしたいと思って受けていたカウンセリングや読んでいた本の中で、インナーチャイルドという概念を知りました。
インナーチャイルド:幼少期から成人するまでの間についた心の傷。特に幼少期は主に親との関係性の中でつくことが多い。
親との関係性の中でついたインナーチャイルドが今の人生の生きづらさに関係する、とありました。
いや、でも別に、普通に育ててもらったし、私にインナーチャイルドはそんなにないだろう、なんてその時は思っていたんです。
そんな私が妊娠。
母のような子育ては絶対したくない!
そう感じた時に、自分のインナーチャイルドは案外大きいのかもしれない、と自覚しました。
なので『インナーチャイルド』を扱うというヒーリングを受けることにしたんです。
ヒーリングを受けてしばらくすると、母からの電話で自分がモヤモヤすると、モヤモヤを発散するように家族に感情的にキツく当たっていることに気づき始めました。
母の愚痴を聞くのは嫌。
でも、、、(愚痴を聞かないと母がかわいそう)と自分の気持ちは無視して、母に付き合う。
でも、、、自分の気持ちを無視した反動で、家族に感情的になり、自分の家族関係がぎくしゃくする。
母の愚痴を聞くことで母を助けたい。
でも、、、小さいころから愚痴を聞き続けても母の状況は何も変わらない。
それどころか、自分の家族関係がぎくしゃくして、自分が不幸になる。
(これは絶対おかしい!)と我に返り、「もう母の愚痴を聞くのはやめよう、自分の幸せを優先しよう」そう心から思ったのです。
母にはっきり伝えた、でも繰り返すパターン
そこで、勇気を出して思い切って、「愚痴を聞くのはつらいので、もう愚痴は聞きたくない」「私はあなたの愚痴のゴミ箱ではない」と母に伝えました。
すると母はその場では意外にもすんなり受け入れてくれました。
「ごめんね、もうあなたに愚痴を言うのはやめるわ。」
これでもう、母の愚痴から解放される!!!と安堵したものです。
でも安堵したのも束の間・・・、またいつの間にか母の愚痴を聞くような羽目になっている。
それを何度か繰り返しました。
なんで結局愚痴を聞いちゃうんだろう?と思い、母と自分との会話をよく観察してみました。
すると「最近お父さんとはどお?」など、母が愚痴を言いやすい質問をしてしまう自分がいるのを発見しちゃったんです。
母が愚痴を言わないと、(つらい状況にあるのに、無理して言わないようにしているのではないか。)(聞いてあげないと母は弱って死んでしまうのではないだろうか。)などと罪悪感が湧いてくる。
そして無意識に、母親に愚痴のきっかけになるような問いかけをしてあげてしまっていたんです。
母も母で、愚痴を言う機会をうかがっているので、愚痴を聞いてあげたくなる私の気持ちを敏感に察知し、ちょっとでも隙があれば愚痴を言ってこようとする。
自分から隙を与えてしまったので、結局母の愚痴を聞かざるを得なくなる。
そんなことを繰り返していたときに気づきました。
母の愚痴を聞くことで、母に必要とされていると感じたかったこと。
愚痴を聞かない自分は母から必要とされない、すなわち母から愛されない、と深い部分で思い込んでいたのです。
「愚痴を聞かなくても愛されている」と気づいた瞬間
親に対し何か役に立つことをしなければ自分は愛されない。
実はこれはインナーチャイルドの影響でついた思い込みだったりします。
私の場合、愚痴の聞き役になることが、母の役に立つこと、母から必要とされること、と思い込んでいました。
でも本音は、母の愚痴の聞き役なんてなりたくない。
もっと楽しい前向きな話がしたいし、自分の話もしたいし、それに私の父親でもある人の悪口はもう聞きたくない!
そして自分の不幸を嘆くばかりで変わろうとしない母を見たくない!!!
・母の求めに応じなければ愛されないと思い込んでいる自分
・本当は母の求めに応じたくない自分
心の奥底で二つの自分に引き裂かれると、モヤモヤしたり、感情的になってしまうのです。
そんなふうに自分で自分を見つめているうちに、『インナーチャイルド』をヒーリングで扱っていたおかげで、自然に別の視点も浮かんできました。
愚痴を聞かなかったら愛されないというのは、もしかしたら単なる思い込み?
私には息子がいます。
もし息子が私の求める通りにならなかったからと言って嫌いになるだろうか?愛さないだろうか?
いいや、息子がどうあろうとも、私は息子を愛している。
そして母も深い部分では娘である私に対して同じ気持ちなんじゃないか、となんとなく思えたのです。
母への信頼が実感できるようになってからは、母の愚痴をきっぱり断れるようになっていきました。
母親の愚痴電話への対処法 自分を犠牲にしない5つのステップ
ここからは、私の体験をもとに、母親からの電話のストレスに対処する方法をお伝えします。
テクニック的に「電話に出ない」「着信拒否する」という対処法もあります。
でも、罪悪感が残ったままだと、結局は同じパターンを繰り返してしまいがちなんですよね。
だからこそ、心の根っこから変えていくことが大切だと思っています。
ステップ1:「自分の幸せを優先する」と決める
まず最初に大切なのは、「自分の幸せを優先していい」と自分に許可を出すこと。
これ、簡単なようで、母親の愚痴を聞き続けてきた人にとっては、ものすごく難しいことです。
(自分が幸せになるなんて、お母さんを見捨てることになるんじゃないか。)
そう感じるかもしれません。
でもね、自分自身を犠牲にして母の求めに応じても、自分も幸せになれないし、母も幸せになれないんです。
私がそうでした。
まずは「私は自分を幸せにしていい」と、心の中で何度でも自分に言ってあげてください。
ステップ2:愚痴を聞きたくないと伝える
「自分の幸せを優先する」と決めたら、次は母に正直に伝えてみましょう。
「愚痴を聞くのはつらいから、やめてほしい」
こう言うのは本当に勇気がいります。
私も「あなたの愚痴のゴミ箱ではない」と伝えるまで、何度も迷いました。
伝え方のコツは、母を責めるのではなく、自分の気持ちを主語にすること。
「お母さんが愚痴を言うのが悪い」ではなく、「私は愚痴を聞くとつらくなるから」と伝える。
すんなり受け入れてもらえることもあれば、反発されることもあるかもしれません。
でも、伝えるという行動そのものが、「自分の気持ちを大切にする」練習になります。
ステップ3:電話に出ない選択を自分に許す
母に伝えたあとも、また愚痴のパターンに戻ってしまうことがあります。
私もそうでした。
そんなときは、電話に出ない、折り返さない、という選択を自分に許してあげてください。
母からの着信があっても、今すぐ出なくていいんです。
必要以上に電話に出ないようになると、最初は罪悪感が湧いてくるかもしれません。
でも、出なかったからといって、母との絆が切れるわけではありません。
(電話に出ないと母に悪い)という気持ちが湧いてきたら、「これは罪悪感であって事実ではない」と自分に言い聞かせてみてください。
ステップ4:罪悪感に振り回されない練習をする
ステップ3で触れた罪悪感。
これが実は、一番やっかいなんです。
電話に出なかった後、(母を見捨てている)(かわいそうなことをしている)と罪悪感がじわじわと湧いてきて、結局また電話をかけなおして愚痴を聞いてしまう。
私も何度もこのパターンにはまりました。
罪悪感が湧いてきたら、こう思い直してみてください。
(母の辛さは母自身で解決するしかないし、今の母はすでにその力を持っている。)
(母は自分のことを自分で幸せにすることができる。)
母を信頼すること。それは母を見捨てることとはまったく違います。
むしろ母の力を信じているからこそ、手放せるんです。
ステップ5:母親を信頼して手放す
最後のステップは、母を信頼して、母の人生を母に返すことです。
(幸せになるかならないかは、母が決めること。)
私はそう割り切れるようになるまで、時間がかかりました。
父との関係を変えようとしないことも、それもまた、母の選択。
母の人生は母のもの。
私の人生は私のもの。
こう思えるようになってから、母からの電話にストレスを感じることがぐっと減りました。
そして不思議なことに、母自身も変わり始めたんです。
母親との関係が変わりだした 自分を幸せにすると周りも変わる
私が母の愚痴をきっぱり断れるようになってから、最初は母も戸惑っていたと思います。
電話にも必要以上に出ないようになりましたし、着信があっても折り返さない選択もできるようになりました。
罪悪感が湧いてきても、無意識に罪悪感に振り回されないよう、気をつけました。
すると徐々に、母との関係は変化していったんです。
実家に行くと、母は愚痴の代わりに、「こんな楽しいことがあった」「今こんなことに興味があるんだ」など、前向きな話をするようになりました。
大学の聴講生になり、日本の近代史と日本文学についての講義を受けたと話してくれました。
若いころ大学に行けなかった母は、「憧れの階段教室で講義を受けてるの。夢が叶ったわ。」と嬉しそうでした。
最近はやっとスマホを購入し、昔の友人とやりとりしているそうです。
もしかしたら母は今辛い思いをしているのかもしれない、と浮かんできたこともありました。
母を助けてあげられない自分はなんて親不孝なんだろう、と無意識に自分を責めていたこともあります。
そんな時はあらためて、(母の辛さは母自身で解決するしかないし、今の母はすでにその力を持っている)(母は自分のことを自分で幸せにすることができる)と信頼することにしたのです。
そして、(幸せになるかならないかは、母が決めること)、とも割り切っています。
父との関係性を変えようとしないことも、それもまた、母の選択なのですから。
自分自身を犠牲にして母の求めに応じても、自分も幸せになれないし、母も幸せになれませんでした。
でも自分自身を幸せにすると決めて、自分を犠牲にすることをやめると、いつのまにか母は以前よりも明るくなっていきました。
副次的な効果なのか、私には人の顔色を伺い、その人の求めることを無意識にキャッチしてその通りにふるまおうとする癖があったのですが、それも徐々に弱まっていきました。
今は、どんな時でも自分らしく振舞えるようになっています。
家族にわけもなくイライラすることもなくなりました。
母との間のインナーチャイルドが実際の母とのやり取りの中で癒されることで、ほかの人間関係も楽になっていき、生きづらさが弱まっていくことを実感したのです。
私が母との関係を大きく変化させた方法とは・・・
それは「自分自身を幸せにすること」でした。
自分の幸せが、いつの間にか周りの人たちに広がっていく。
そう、今では実感しています。
まとめ 母親からの電話がストレスなら、まず自分を幸せにすることから
母親からの電話がストレス。
親からの連絡がしんどい。
そう感じている方はまず「自分自身を幸せにする」と決めませんか?
そして自分を犠牲にしてやっていることを思い切って減らしていきましょう。
最初は些細なことからやっていくといいかもしれません。
例えば、自分の好きなものより家族の好きなものを夕食の献立に選んでいるのなら、自分の好きなものを作る回数を増やしてみる。
そういう小さなことの積み重ねが、自分の幸せのために母親の求めることをきっぱり断るという選択がとれる心の余裕を生み出すと思います。
あなたが幸せになることで、周りに幸せが広がっていくことをどうぞ忘れないでください。
あなたの幸せを心から応援しています。
◾️『インナーチャイルド』を扱うヒーリングはこんな人におすすめです。
・感情の波を穏やかにしたい。
・感情的になる時間を減らしたい。
・これ以上親に振り回されたくない。
・親から自由になりたい。
・自分らしくスッキリ明るく生きていきたい。
詳細はこちらのページをご覧ください。
関連記事
























